中国の王毅氏、英国と戦略的協力の深化を呼びかけ 北京で会談
中国の王毅氏と英国のジョナサン・パウエル国家安全保障担当補佐官が北京で会談し、両国関係の改善と戦略的協力の深化を呼びかけました。国際情勢が揺れるなか、中国と英国の対話はどんな意味を持つのでしょうか。
北京で中国と英国の安全保障担当が会談
中国の外交トップである王毅(おう・き)氏は、2025年12月上旬、北京で英国のジョナサン・パウエル英首相国家安全保障担当補佐官と会談しました。中国と英国の関係改善や、今後の戦略的協力の方向性について意見を交わした形です。この動きは、日本から国際ニュースを追う読者にとっても注目すべき外交の一場面です。
王氏は、中国共産党の政治局委員および中国共産党中央外事工作委員会弁公室主任を務めており、中国外交を統括する立場にあります。
王毅氏「両国関係は改善と発展の道に」
王氏は会談で、両国の指導者による戦略的な方向づけの下で、中国と英国の関係は改善と発展の軌道に乗りつつあると評価しました。これは、両国の人々の期待に沿い、時代の流れにも合致するものだと強調しました。
さらに王氏は、英国側が一貫性があり、長期的で、相互尊重に基づく関係を築こうとする姿勢を示していることに対し、中国として評価を表明しました。そのうえで、中国としてはより広い視野から英中間の戦略的コミュニケーションを強化し、戦略的協力を拡大していく意思を示しました。
王氏は、こうした取り組みによって両国関係に新たな原動力を注ぎ込み、世界の平和、安定、繁栄の促進に共に貢献したい考えを示しました。
英国側は安定的で実務的な長期パートナーシップを志向
会談に出席したパウエル氏は、英国として中国との対話とコミュニケーションを一層強化し、安定的で実務的、かつ長期的なパートナーシップを築いていきたいとの考えを示しました。
双方が長期的・安定的といったキーワードを共有している点は、感情的な対立ではなく、現実的な協力と対話の枠組みを重視する姿勢を示しているといえます。
ホットスポット問題でも意見交換
中国側と英国側は、双方が関心を寄せる国際的なホットスポット問題についても意見を交わしました。具体的なテーマは明らかにされていませんが、互いの立場や懸念事項を直接伝え合う場になったとみられます。
なぜ今、戦略的協力の深化が強調されるのか
今回の会談では、戦略的コミュニケーションと戦略的協力という言葉が繰り返し強調されました。背景には、国際情勢が不確実性を増すなかで、中国と英国のような主要な国どうしが対立の激化を避け、安定した対話ルートを確保する必要性があります。
戦略的な対話と協力が進むことで、例えば次のような効果が期待できます。
- 誤解や誤算を防ぎ、安全保障上のリスクを抑える
- 経済やビジネス分野での協力の余地を探り、相互の利益を高める
- 気候変動やグローバルヘルスなど、国境を越える課題への対応を調整する
日本から見た中国・英国対話の意味
日本にとっても、中国と英国のように国際的な影響力を持つ国どうしの対話の行方は無関係ではありません。世界経済の安定や安全保障環境、国際ルールづくりにおいて、主要国間の協調と対話がどの程度機能するかは、日本の外交やビジネスにも影響しうるからです。
対立か協力かという単純な二択ではなく、違いを抱えたままでも対話のチャンネルを維持し、共通の利益を見いだせるかどうか。今回の北京での会談は、そうした問いを改めて投げかけています。
王毅氏とパウエル氏が掲げた一貫性、長期的視点、相互尊重というキーワードが、今後どこまで具体的な政策や協力の形となって表れてくるのか。中国と英国の次の一歩が注目されます。
Reference(s):
China's top diplomat calls for deeper strategic cooperation with UK
cgtn.com







