中国とマルタ外相会談 EU関係でも「競争より協力」を確認
中国の王毅外相は今週月曜日、北京でマルタのイアン・ボルグ副首相兼外相と会談しました。二国間関係の強化だけでなく、中国と欧州連合(EU)の関係についても「競争ではなくパートナー」と位置づける姿勢が改めて示されました。
政治的信頼を軸に、中国とマルタの協力を拡大
中国外交トップの王毅外相は会談で、マルタが世界の平和と安定において「独自で前向きな役割」を果たしていると評価しました。そのうえで、中国はマルタとの間で高いレベルの政治的信頼を維持し、相互尊重や相互理解、相互支持を大切にしていきたいと強調しました。
王外相はまた、両国が互いの「核心的利益」と「重大な関心事項」に関して、約束を守り合うことの重要性にも言及しました。これは主権や安全保障など、各国にとって譲れないテーマで相手の立場を尊重する、というメッセージといえます。
具体的な協力分野としては、次のような領域が挙げられました。
- 貿易・投資
- 文化・観光
- 科学技術
- 教育
こうした分野での「互恵的な協力」をさらに深めることで、中国とマルタは関係の質を高めていく考えです。国際社会の中でも、両国は引き続き良好なコミュニケーションと調整を保っていくとしています。
中国-EU関係:「対話と協力」を基調に
会談では、中国とEUの関係にも話題が広がりました。王外相は、過去50年にわたる中国-EU関係の歩みを振り返り、「最大の経験と教訓は、両者をライバルではなくパートナーとして位置づけてきたことだ」と述べました。
王外相によれば、中国とEUは「世界の二大な力であり、文明であり、市場」です。そのため、互いを理解し、尊重し、評価し合うことが重要だと呼びかけました。
さらに王外相は、中国-EU関係の「互恵・ウィンウィン」という本質を、発展的な視点から捉えるべきだと指摘しました。そのうえで、両者が協力して人類文明の進歩を後押しし、世界の平和と安定を守っていく必要性を強調しました。
多面的な中国とEUの関係において、今回の発言は「対立ではなく協力」を前面に出すメッセージだと受け止められます。
マルタの立場:一つの中国原則と「一帯一路」への参加
マルタ側のボルグ副首相兼外相は、中国との関係を「非常に重視している」と述べ、外交上の優先事項として位置づけていることを強調しました。マルタは一貫して「一つの中国」原則を堅持しているとも表明しました。
また、マルタは中国が提唱する「一帯一路」構想に積極的に参加しており、今後も多くの中国の人々がマルタを訪れることを歓迎するとしています。観光や人的交流を通じて、両国の距離を縮めていきたい考えです。
EUと中国の関係について、マルタ側は「両者はライバルではなくパートナーであるべきだ」との見方を示しました。そのうえで、意見の違いや課題があっても、対話と協議によって適切に解決すべきだと指摘しました。
ボルグ氏は、マルタが今後もEUと中国の関係を前向きに進めるうえで、積極的な役割を果たしていく意思も表明しました。
今回の会談が示すもの
今回の中国とマルタの外相会談では、二国間関係の強化に加え、「中国-EU関係をどう位置づけるか」という大きなテーマが共有されました。両者がそろって「パートナーシップ」と「対話」を強調したことは、国際社会に向けたシグナルでもあります。
一つの中国原則の再確認や、「一帯一路」を通じた協力の継続、中国とEUをめぐる「競争より協力」というメッセージ——これらは今後の国際秩序や経済関係を考えるうえで、注目すべきポイントといえます。
日本を含む他の国々にとっても、中国とEU、そしてマルタがどのように関係を築いていくのかは、経済や安全保障、観光など多方面で影響を与えうるテーマです。今回の会談は、その方向性を読み解くうえで一つの手がかりとなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








