中国・オーストラリア関係が「低迷」から転機へ 北京会談で見えた3つのポイント video poster
中国とオーストラリアの関係が、ここ数年の低迷期からどこまで回復したのか。最近北京で行われた習近平国家主席とオーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相の会談では、その「転機」の中身があらためて示されました。
北京会談で何が話されたか
習近平国家主席は会談で、双方の努力により中国とオーストラリアの関係が低迷期を抜け出し、近年「明確な転換」を遂げたと強調しました。その結果、両国の人々に具体的な利益がもたらされていると述べています。
この会談は、国際ニュースとしても注目される中国・オーストラリア関係の現状を読み解くうえで、重要なサインとなりました。
習主席が示した三つのキーワード
習主席は、関係改善の背景として次の三点が重要だと指摘しました。
- 互いを対等なパートナーとして扱うこと
- 違いを棚上げしつつ、共通点を優先して協力すること
- 双方に利益をもたらす「互恵協力」を進めること
言い換えれば、価値観や制度の違いにこだわりすぎるのではなく、共通の利益に焦点を合わせることが、中国とオーストラリア双方の国益と両国の人々の利益にかなう、というメッセージです。
包括的戦略パートナーシップの第二の10年へ
中国とオーストラリアの関係は「包括的戦略パートナーシップ」と位置づけられており、習主席はこの枠組みがすでに第二の10年目に入ったと述べました。中国側は、今後もこのパートナーシップを健全に発展させ、両国民により大きな利益をもたらしたいとの姿勢を示しています。
そのための前提として、習主席は「戦略的な相互信頼を絶えず高める必要がある」と指摘し、中国が平和的発展と共同進歩にコミットしていること、そしてアジア太平洋地域での協力を重視していることを改めて説明しました。
アジア太平洋とFTAAPへの言及
会談では、アジア太平洋の経済秩序に関するメッセージも打ち出されました。習主席は、各国が連帯と協力を深め、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の構築を加速させるべきだと呼びかけました。
あわせて、貿易と投資の自由化・円滑化を進め、地域の平和・発展・繁栄を促すことの重要性を強調。双方が互いを「正しく認識」することで、信頼の土台を固めるべきだとも述べています。
経済・ビジネス協力の拡大
経済面では、中国が16年連続でオーストラリアの最大の貿易相手となっていることに言及し、中国との貿易がオーストラリアにも具体的な利益をもたらしてきたと評価しました。
今後については、
- 両国の開発戦略を連携させること
- 企業にとって予測可能で安定したビジネス環境を整えること
- 共通の利益をさらに拡大し、新たな協力分野を開拓すること
などを通じて、協力の「量」と「質」をともに高めていくべきだと提案しました。
人と人とのつながりをどう広げるか
政治や経済の関係だけでなく、「人と人との交流」も重視された点が今回の会談の特徴です。習主席は、あらゆる分野のオーストラリアの人々の訪中を歓迎すると述べるとともに、より多くのオーストラリアの若者を交流プログラムに招きたいとの考えを示しました。
留学、観光、ビジネス研修などの往来が増えれば、相手国への理解が深まり、長期的な信頼の土台にもなります。首脳会談のメッセージは、こうした草の根レベルの交流の重要性を改めて示したと言えます。
国際秩序と多国間主義への言及
習主席はまた、中国とオーストラリアがともにリスクや課題に対応し、国際的な公平と正義を守るべきだと呼びかけました。その中で、
- 多国間主義の維持
- 自由貿易の擁護
- 国連を中心とする国際システムの支持
- 国際法に基づく国際秩序の防衛
といった原則を共有することの重要性を強調しました。
これからの中国・オーストラリア関係を見る視点
今回の北京会談は、中国とオーストラリアが「対立」ではなく「協力」に軸足を移そうとしていることを、あらためて印象づける内容となりました。
読者の皆さんにとっては、
- アジア太平洋の貿易や投資のルール作りがどう動くのか
- ビジネスや留学など日常生活レベルでどんな機会が生まれ得るのか
- 多国間協力や国際法が今後どのように位置づけられていくのか
といった観点から、このニュースを追いかけてみるとよさそうです。
中国とオーストラリアの関係改善が、アジア太平洋全体の安定と繁栄にどのような影響を与えるのか。今後の動きにも注目が集まりそうです。
Reference(s):
Xi highlights turnaround in China, Australia ties in recent years
cgtn.com








