習近平氏、上海協力機構SCO外相会合代表と会談 天津サミットへ結束強調 video poster
中国の習近平国家主席は北京で、上海協力機構(SCO)加盟国の外相会合に出席する各国代表と会談しました。地域安全保障や経済協力をめぐる中国の最新のメッセージを読み解くうえで、今回の発言は重要な意味を持ちます。
北京でSCO外相らと会談
中国の首都・北京では、上海協力機構加盟国の外相会合(SCO加盟国外相理事会)が開かれており、習近平国家主席は火曜日、その出席のために訪れている各国の外相や常設機関のトップと会談しました。
会談では、習主席がSCOのこれまでの歩みと今後の方向性についてあらためて評価と期待を示したとされています。
設立24年、成熟した多国間枠組みへ
習主席は、SCOが設立から24年間にわたり「上海スピリット」を掲げ、成熟した強靱な組織へと成長し、強い生命力を示してきたと強調しました。
ここでいう上海スピリットとして、習主席は次のような価値を挙げています。
- 信頼と互恵を協力の土台とすること
- 平等と協議を対話の基本とすること
- 多様な文明を尊重し、調和と包摂を重んじること
- 共同発展を通じて繁栄を分かち合うこと
こうした原則を通じて、SCOとして「共有未来を持つ共同体」づくりを進めるべきだと呼びかけました。
中国外交におけるSCOの優先度
習主席は、中国がこれまで一貫してSCOを周辺外交の優先事項として位置づけてきたと述べました。そのうえで、次のような姿勢を示しました。
- 組織の実効性を高め、より強固な枠組みとすること
- 地域の安全と安定を守ること
- 加盟国の発展と繁栄を後押しすること
- より緊密な「共同未来を分かち合う共同体」を築くこと
中国が昨年7月にSCOの議長国を引き受けて以来、各分野での協力や活動が積極的に進められてきたとし、各国が「より良いSCOの家」を共に築くために、着実な一歩を踏み出していると評価しました。
天津サミットを見据えたメッセージ
今年、中国の天津でSCO首脳会議(サミット)が開催される予定です。習主席は、この天津サミットで他の加盟国の首脳たちと再び顔を合わせ、SCOの将来の発展について議論したいとの期待を表明しました。
外相レベルの会合から首脳会議へと議論の場が引き継がれることで、どのような共同声明や新たな協力プロジェクトが打ち出されるのかが焦点となります。
揺れる国際情勢の中で果たすべき役割
習主席は、国際情勢が不安定で変化の大きい局面にあるとしたうえで、SCOが次のような役割を果たすべきだと強調しました。
- 大局を見据え、ぶれずに方針を維持すること
- 自信を持って効率的に行動すること
- より積極的な役割を担い、世界に一層の安定と「プラスのエネルギー」をもたらすこと
こうしたメッセージは、対立が目立つ国際社会の中で、多国間協力を通じて安定を重視する立場を打ち出す狙いがあるとみられます。
SCO外交をどう読むか
今回の会談は、中国がSCOを軸に地域の安全保障や経済協力の枠組みを強化しようとしている姿勢を、あらためて示した形です。
ポイントは次の3つに整理できます。
- 設立から24年を経たSCOの枠組みを「成熟した組織」として再評価したこと
- 天津サミットに向け、共同体意識や共同発展をキーワードに掲げたこと
- 不安定な国際環境の中で、SCOを通じた「安定」と「協調」の役割を強調したこと
日本を含む周辺地域にとっても、SCOがどのような議題を扱い、どの方向に進むのかは、今後の安全保障環境や経済連携を考えるうえで無視できない要素になりつつあります。
天津で予定される首脳会議に向けて、SCO各国がどのような合意や協力姿勢を打ち出すのか。今回の北京での会談は、その行方を占う前哨戦と言えそうです。
Reference(s):
Xi meets heads of foreign delegations attending SCO FMs' meeting
cgtn.com








