チャイナシックは中国の宝物 北京会合でCICG外国専門家が提言 video poster
中国文化を世界にどう伝えていくか――。2025年に北京で開かれたグローバル文明対話閣僚会合で、中国国際出版社グループ(CICG)の外国専門家、劉正熙(リウ・ジョンシー)氏が、チャイナシックと呼ばれるデザインの可能性について語りました。
北京の国際会合で語られた「チャイナシック」
北京で開かれたグローバル文明対話閣僚会合の場で、劉正熙氏は、中国の国際メディアCGTNのインタビューに応じました。そこで同氏は、伝統的な中国美学を取り入れたデザインを指すチャイナシックについて「中国から世界への貴重な贈り物だ」と評価しました。
チャイナシックは、服飾やプロダクト、グラフィックデザインなどに、古くからの意匠や色彩、模様を取り入れるスタイルとして注目されています。劉氏は、このチャイナシックが中国文化の魅力をわかりやすく示す手段になり得ると強調しました。
チャイナシックとは何か:伝統美学をいまに生かす
チャイナシックは一言でいえば、「現代デザインの中に伝統的な中国美学を溶け込ませる試み」です。ユーザーにとっては、難しい歴史や古典を知らなくても、「なんとなく美しい」と感じられる入り口になりやすい点が特徴です。
代表的な要素として、次のようなものが挙げられます。
- 漢服など、歴史を感じさせる衣装のシルエットや意匠
- 山水画や書、伝統文様をモチーフにした柄やロゴ
- 紅や青磁色など、中国文化を象徴する色使い
こうした要素を、日常のファッションや雑貨、デジタルコンテンツに取り入れることで、文化を「学ぶもの」から「身にまとうもの」へと変えていく流れだといえます。
卒業式で伝統衣装を 劉氏が込めた願い
劉正熙氏が特に強調したのが、節目の儀式における伝統衣装の意味です。同氏は、今後の卒業式において、より多くの人が伝統的な装いを選ぶことを望むと語りました。
その理由として劉氏は、次の二点を挙げました。
- 先祖を自分なりの方法で尊重し、感謝を表すことができる
- 自国の文化の魅力を、自然な形で世界に示すきっかけになる
卒業式は、多くの人にとって人生の一つの節目です。その日の写真や映像は長く残り、世代や国境を越えて共有されることもあります。そこでチャイナシックを取り入れた伝統衣装を身につけることは、個人の記念であると同時に、文化を世界に発信する行為にもなり得ます。
国際ニュースとしての意味:文化がつなぐ対話
今回の発言は、国際社会の対話をテーマにした会合の場で行われたという点でも注目されます。政治や経済の議題と並んで、文化が持つ「橋渡し」の役割が意識されているからです。
劉正熙氏は、中国国際出版社グループ(CICG)の外国専門家として、中国文化をどのように世界に伝えるかという実務の最前線にいます。そうした立場から、チャイナシックを「中国の宝物」とし、世界に開かれた贈り物として位置づけた発言は、文化を通じたコミュニケーションの重要性を示しています。
国際ニュースとして見たとき、この発言には次のメッセージが読み取れます。
- 文化は対立ではなく、対話の入り口になりうること
- 若い世代の日常的な選択(服装など)が、国際社会へのメッセージになり得ること
- 「自国の文化を大切にしつつ、世界と共有する」という姿勢の重要性
日本の読者にとっての問いかけ
このニュースは、日本の私たちにとっても他人事ではありません。卒業式や入学式、成人の日、記念撮影など、人生の節目にどのような装いを選ぶかは、自分の価値観を映す小さな決断です。
たとえば日本でも、袴や着物、和の要素を取り入れた現代風の装いを選ぶ人がいます。そこには、「伝統をそのまま再現する」のではなく、「自分なりの形で受け継ぐ」という感覚があるかもしれません。
北京での劉正熙氏の発言は、次のような問いを私たちに投げかけているようにも見えます。
- 自分は、どんな形で自国や地域の文化を身にまといたいか
- 日常の中で、文化の魅力をさりげなく伝える方法はないか
チャイナシックをめぐる議論は、中国文化に関心のある人だけでなく、「グローバルな時代に、自分たちの文化をどうアップデートしていくか」を考えるうえで、一つのヒントになりそうです。
これからのチャイナシックと文明対話
グローバル文明対話閣僚会合という国際的な舞台で、チャイナシックが「中国の宝物」として語られたことは、文化をめぐるニュースがますます重要になっていることの表れでもあります。
伝統をただ守るだけでなく、現代の感性と結びつけて世界と共有していく。その試みの一つとして、チャイナシックの動きはこれからも注目されそうです。読者のみなさん自身の生活の中で、どんな「自分流の文化のまとい方」があり得るのか、考えてみるきっかけになればと思います。
Reference(s):
Foreign editor at the CICG: "China Chic" is a Chinese treasure
cgtn.com








