香港ブックフェアで習近平氏の教育・文化関連書3冊が刊行
リード
香港で開幕した香港ブックフェアの初日に、中国の習近平国家主席による教育や文化に関する著作3冊が伝統的な漢字で刊行されました。香港・マカオの読者に向けて、教育観や文化観、そして国家と文化への帰属意識をどのように伝えようとしているのでしょうか。
香港ブックフェアでお披露目された3冊とは
今回刊行されたのは、いずれも伝統的な漢字で記された次の3冊です。
- 教育に関する文章をまとめた「On Education」
- 文化に関する思想を学ぶための「Outline for Studying Xi Jinping Thought on Culture」
- 習近平氏と人びとの交流の場面を切り取った「Xi Jinping among the People: Moments in Focus」
これらはいずれも、香港に拠点を置く出版グループであるSino United Publishing(Holdings)Limitedが刊行しました。読者が習近平氏の教育観や文化観、そして新時代の中国の特色ある社会主義思想への理解を深めることを目的としています。
なぜ伝統的な漢字で出版されたのか
今回の3冊はいずれも、香港やマカオで広く使われている伝統的な漢字で編集されています。香港とマカオの読者が日常的に用いる文字で提供することで、内容へのアクセスを高め、読みやすさを重視した形といえます。
教育や文化、社会観を扱う書籍が伝統的な漢字で刊行されることは、単に「文字の違い」を超えて、地域の文化的な感覚や言語環境に合わせた情報発信という意味を持ちます。
香港・マカオの読者に訴えかけるテーマ
今回の出版には、大きく3つの狙いが読み取れます。
- 教育観の共有:「On Education」は、教育を通じてどのような人材を育てるのかという視点を提示するものです。教育制度や学習観を考えるうえで、政策や理念の背景を知る手がかりになります。
- 文化観と価値観の整理:「Outline for Studying Xi Jinping Thought on Culture」は、その名の通り文化に関する思想を学ぶための綱要です。文化政策や創作活動、メディアなどに関心のある読者にとって、現在の中国本土の文化観を理解する素材となりえます。
- リーダー像の具体的なイメージ:「Xi Jinping among the People: Moments in Focus」は、現場でのエピソードや人びととの交流を通じて、リーダー像を具体的な場面から捉える構成とされています。抽象的な理念だけでなく、日常のやりとりの中での姿に触れることで、読者のイメージが立体的になる効果が期待できます。
香港特別行政区トップも出席
香港ブックフェアでの出版記念行事には、香港特別行政区の行政長官であるジョン・リー(John Lee)氏も出席しました。行政トップが参加したことで、今回の3冊が香港社会にとっても一定の重みを持つ企画であることがうかがえます。
ブックフェアという公開の場で、教育・文化・国家観に関する書籍がまとめて紹介されたことは、香港やマカオの読者に向けて、これらのテーマを改めて考えるきっかけを提供する試みともいえます。
ニュースとしてどう読むか
今回の出版は、単なる新刊3冊の紹介にとどまらず、次のような論点を投げかけています。
- 教育や文化をめぐる価値観を、書籍という形でどのように共有していくのか
- 香港やマカオの読者が、国家的・文化的アイデンティティについて考えるきっかけをどうつくるのか
- 大型ブックフェアという公共空間が、政策や理念を伝える場としてどのように機能しているのか
スマートフォンでニュースを追う読者にとっても、今回の3冊は「教育」「文化」「アイデンティティ」というキーワードを通じて、香港と中国本土、マカオとの関係や、自分自身の価値観を考える材料になりそうです。
今後、香港やマカオの書店や図書館でこれらの書籍がどのように受け止められていくのか、読者の反応にも注目が集まりそうです。
Reference(s):
Collection of Xi's articles and books launched at Hong Kong Book Fair
cgtn.com








