中国・米国ユース合唱祭「Sing for Peace」がつなぐ若者と平和 video poster
中国と米国の若者たちが、国境や言葉の壁を越えて同じ歌を響かせました。The Bond with Kuliang: 2025 China-U.S. Youth Choir Festival は、テーマに Sing for Peace を掲げ、両国から集まった約30のユース合唱団が平和への願いを歌声に込める場となりました。
平和を歌う中国・米国ユース合唱祭とは
国際ニュースでは、政府間の対立や交渉が大きく取り上げられがちです。その一方で、今回のような市民レベル、とりわけ若者同士の文化交流は、関係の土台を静かに支える存在です。2025年に開催された The Bond with Kuliang: 2025 China-U.S. Youth Choir Festival は、そうした動きの一つとして注目されています。
イベントのキーワードは Sing for Peace。合唱という形で平和を歌うことを通じて、参加した若者たちは、自分たちの世代がどのような未来を望むのかを、音楽で表現しました。
約30の合唱団が共有した 音楽と経験
今回のユース合唱祭には、中国と米国の各地から約30の合唱団が参加しました。出身地も背景も異なる若者たちが、一つのステージ、一つのテーマを共有することで、日常では出会うことのない他国の同世代と向き合う機会が生まれました。
この合唱祭は、単なる発表の場ではなく、文化交流と友情づくりの場として位置づけられています。参加者同士が歌声を重ね、互いの文化や日々の暮らしについて語り合う中で、それまでニュースや教科書でしか知らなかった相手の国が、具体的な顔と声を持った存在として立ち上がっていきます。そうして生まれたつながりは、イベントの終了後も続く lasting friendships、つまり長く続く友情の種になるとされています。
音楽だからこそ超えられる 国境と言葉の壁
合唱祭の説明には、音楽と shared experiences、つまり共有された経験を通じて、相互理解が国境や言葉の壁を超えることが強調されています。言語や歴史的な背景が異なっても、一緒に歌い、同じ時間を過ごすことで、相手への見方は大きく変わります。
音楽には、感情やメッセージを直接心に届ける力があります。母語が違っても、ハーモニーがそろった瞬間の高揚感や、大勢で歌い切ったあとの達成感は共有できます。その共感の積み重ねが、「自分とは違う相手」ではなく「一緒に歌った仲間」として相手を捉えるきっかけになります。
若者の交流がつくる 長い目で見た関係
今回のような中国と米国のユース合唱祭は、すぐに目に見える成果を生むものではありません。それでも、中長期的に見ると、若者同士の交流には次のような意味があります。
- ニュースだけでは生まれがちなステレオタイプが、実際の出会いによってほぐれていく
- 音楽や学校生活、趣味など、共通の関心や悩みを共有できることに気づく
- 将来、学術、ビジネス、文化などさまざまな分野で協力する際のネットワークづくりにつながる
こうした人と人とのつながりは、国家間の関係が揺れ動くときにも、対話のチャンネルを保つ役割を果たし得ます。表舞台の外交とは別に、合唱祭のような場で築かれる信頼は、見えにくいながらも重要な「もう一つの外交」と言えるかもしれません。
このニュースを日本からどう受けとめるか
日本にいる私たちにとっても、中国と米国の若者が平和をテーマに歌い合う光景は、他人事ではありません。アジアと世界の行方を考える上で、どのような価値観や関係性を次の世代が育もうとしているのかを示す、一つのヒントになるからです。
国際ニュースを読むとき、私たちはしばしば数字や発言、衝突の場面に目を奪われがちです。その一歩手前で、「現場で出会っている普通の人たち」は何を感じ、どんな未来を望んでいるのかに想像を広げてみることも大切ではないでしょうか。
The Bond with Kuliang: 2025 China-U.S. Youth Choir Festival が掲げた Sing for Peace というメッセージは、2025年の今を生きる世界の市民に対しても、「違いより共通点に耳を澄ませてみよう」という静かな問いかけとして響いています。
Reference(s):
cgtn.com








