第12回ワールドゲームズ成都大会 史上初の聖火リレーが映した都市の物語
2025年8月に中国四川省の成都で開かれた第12回ワールドゲームズでは、大会史上初となる聖火リレーが導入されました。3都市を結ぶルートと、古代文明のモチーフをちりばめたトーチが、スポーツと文化をつなぐ新しい試みとして注目を集めました。
3都市をつないだ史上初の聖火リレー
第12回ワールドゲームズは、中国南西部の大都市・成都で開催されました。この大会に合わせて、ワールドゲームズとしては初めてとなる聖火リレーが実施されることになり、競技そのものだけでなく、その周辺イベントにも関心が集まりました。
聖火リレーは7月26日に始まり、中国四川省内の3つの都市、成都、徳陽、眉山を巡るルートが設定されました。短期間ながら、地域の主要都市を結ぶことで、開催地全体で大会を盛り上げる狙いがうかがえます。
これまでのワールドゲームズには、オリンピックのような象徴的な聖火リレーの伝統はありませんでした。今回の試みは、大会の物語性を強め、世界的なスポーツイベントとしての存在感を高める一歩といえます。
成都で初披露された専用トーチシステム
今回の聖火リレーのために、成都では専用のトーチシステムが新たに設計されました。単にトーチが作られたのではなく、火を採り、受け渡し、保持し、演出するまでの一連のプロセスを支えるアイテムがセットで用意された点が特徴です。
その構成要素には、次のようなものが含まれます。
- トーチ台
- 採火用の器具
- 聖火を掲げるための炎の台座
- 火を集めるための装置
- 炎を保管するランプ
- トーチを収納・運搬する専用パッケージ
これらが組み合わさることで、聖火の誕生からリレー、そしてセレモニーに至るまで、一貫した演出が可能になります。単なる道具の集まりではなく、ストーリーを運ぶ舞台装置として設計されている点が印象的です。
宝墩・三星堆・金沙の遺物が語る成都平原の歴史
トーチシステム全体には、宝墩(Baodun)、三星堆(Sanxingdui)、金沙(Jinsha)といった時代の遺物がモチーフとして取り入れられています。いずれも成都平原にゆかりの深い歴史文化を象徴する存在です。
火を支える台座やランプ、トーチの意匠などに、これらの遺物のイメージが織り込まれることで、聖火は単なる炎以上の意味を帯びます。それは、現代のスポーツイベントと、長い時間をかけて育まれてきた地域の記憶とを結びつける媒介でもあります。
世界各地から集まる選手や観客にとって、聖火リレーは開催地の文化に触れる最初のきっかけになりがちです。今回のトーチデザインは、成都平原の古代文明の物語を、視覚的かつ象徴的なかたちで伝える試みといえるでしょう。
スポーツと文化をつなぐ国際イベントの役割
国際スポーツ大会は、競技そのものに加えて、開催都市や地域が自らの物語を世界に向けて発信する場にもなっています。第12回ワールドゲームズの聖火リレーは、その典型的な例といえます。
今回の取り組みからは、次のようなポイントが見えてきます。
- スポーツイベントのシンボル(聖火リレー)を通じて、地域の歴史文化を世界に紹介する工夫
- 複数の都市を結ぶことで、大会を一つの都市にとどまらない広域のプロジェクトとして位置づける発想
- トーチや関連アイテムを一式として設計し、ストーリー性と一体感のある演出を追求する姿勢
こうした演出は、単に注目を集めるための演出ではなく、地域に暮らす人びとにとって、自分たちの歴史や文化を再発見するきっかけにもなり得ます。国際ニュースとしてこの動きを追うことは、スポーツを通じた文化交流や都市のあり方を考えるヒントにもなります。
読者への問いかけ
ワールドゲームズのような国際大会が、今後どのように文化や歴史を取り込みながら発展していくのか。今回の成都での聖火リレーは、その可能性を探る一つの実験と見ることができます。
スマートフォン越しに世界のニュースを日常的に追う私たちにとっても、聖火リレーの映像やデザインに注目することで、開催地の都市や社会を別の角度から見つめ直すきっかけになるかもしれません。
あなたなら、自分の住む地域のどんな歴史や文化を、もし国際イベントが開かれるとしたら世界に伝えたいと思うでしょうか。その問いを考えてみることが、ニュースを見て終わりにしない第一歩になりそうです。
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Reference(s):
Chengdu to host historic first torch relay for 12th World Games
cgtn.com








