西沙諸島でアオウミガメ産卵急増 中国・海南沖で環境回復のサイン
中国南部・海南省の西沙諸島で、国家一級保護動物アオウミガメの産卵が増え、新たな産卵地も確認されました。環境回復のサインとして注目されるこの国際ニュースを整理します。
西沙諸島でアオウミガメの産卵ピーク
気温上昇に伴い、中国南部・海南省三沙市の西沙諸島周辺の海域では、アオウミガメの繁殖シーズンが最盛期を迎えています。最近、永興島の島礁スタッフが、アオウミガメが上陸して産卵した新たな産卵地を2カ所確認しました。永興島でこうした産卵地が見つかるのは、ここ数年で初めてです。
国家一級保護動物アオウミガメと西沙諸島
アオウミガメは、中国で第一級の重点保護動物に指定されている希少な海ガメです。世界に現存するウミガメ7種のうち5種が中国近海に生息しており、西沙諸島はその中でも中国最大のアオウミガメの産卵地とされています。
中国農業農村部のモニタリングによると、西沙諸島で上陸して産卵するアオウミガメの数は、近年増加傾向にあります。今回の新たな産卵地の確認は、その流れを裏付ける出来事といえます。
数値で見る環境回復の兆し
2025年7月6日までに、西沙諸島周辺の監視海域では、今年だけで計81カ所のウミガメの巣が確認されています。これは、前年の同じ時期と比べて30カ所多い数字です。
また、永興島と趙述島で初めて産卵活動が記録されたことは、西沙諸島の礁の生態環境が改善し、ウミガメの生息域が徐々に広がっていることを示しています。
ポイントを整理
- 2025年の監視対象海域で確認されたウミガメの巣:81カ所(7月6日まで)
- 前年同時期からの増加分:30カ所
- 新たに産卵活動が確認された島:永興島、趙述島
- 傾向:農業農村部の監視で、ここ数年は増加傾向
なぜこのニュースが重要なのか
アオウミガメの産卵数の変化は、海の健康状態を映す重要な指標です。今回の西沙諸島のデータは、次のような意味を持つと考えられます。
- 海洋生態系の回復のサイン
産卵地の増加や新しい島での産卵確認は、サンゴ礁や砂浜などの生息環境が整いつつある可能性を示しています。 - 生物多様性保全の前進
アオウミガメのような保護種が安定して繁殖できることは、その周辺の多様な生き物の生息にもプラスに働くと考えられます。 - 長期的モニタリングの重要性
年ごとの増減だけではなく、複数年にわたるデータが蓄積されることで、気候変動や人間活動の影響をより正確に把握しやすくなります。
海とどう向き合うかを考えるきっかけに
今回の西沙諸島のニュースは、アジアの海洋環境が必ずしも一方的に悪化しているわけではなく、改善の兆しも見られることを教えてくれます。同時に、この流れを持続させられるかどうかは、人間の行動に大きく左右されます。
私たち一人ひとりができることとして、例えば次のような行動が挙げられます。
- 使い捨てプラスチックを減らし、海洋ごみの発生を抑える
- 海や川でのレジャーの際に、ごみを必ず持ち帰る
- 海洋保全や生物多様性に関するニュースや情報に継続的に関心を持つ
アオウミガメが西沙諸島に戻ってきているという事実は、海を回復させる力がまだ残されていることの象徴ともいえます。日々の小さな選択を通じて、その回復力を後押しできるかどうかが、これからの課題です。
Reference(s):
Green turtles back home to nest as Xisha Islands environment improves
cgtn.com








