CGTNドキュメンタリー「Lao Tan and his Chinese Friends」が描く5800キロの旅 video poster
中国の障害当事者2人と米国人の友人が、ハンドサイクルで約5800キロを走破した3カ月の旅。その挑戦を追ったCGTNのドキュメンタリー「Lao Tan and his Chinese Friends」が、障害と自由、友情をめぐる物語として注目を集めています。
制作側の案内によると、この作品は7月21日にCGTNで放送される予定として紹介されました。2017年のキャンペーンをもとにした長距離の旅を記録した国際ニュース系のドキュメンタリーとして、日本の視聴者にとっても考えさせられる内容になりそうです。
5800キロのハンドサイクル旅を追う
番組の中心にいるのは、中国出身のPan YifeiとWang Feng、そして彼らの米国人の友人Lao Tanです。3人はハンドサイクルと呼ばれる、腕の力でこぐ自転車を使い、およそ5800キロの道のりに挑みました。
この旅は約3カ月にわたる長期のチャレンジであり、とくに脊髄損傷などで歩行が難しい人にとって、移動の手段そのものが冒険になります。彼らは文字通り「自分の手で運命をつかむ」かのように、車輪を押し引きしながら前へ進んでいきました。
旅のポイント
- 移動距離は約5800キロ
- 期間は約3カ月
- 参加者は中国の障害当事者2人と米国人の友人1人
- ハンドサイクルで長距離の行程に挑戦
2017年のキャンペーン「Krankin’ thru China」から生まれた物語
このドキュメンタリーの背景には、2017年に行われた「Krankin’ thru China」というキャンペーンがあります。ハンドサイクルで各地を巡るこの取り組みは、脊髄損傷を負った人びとにとって、家から一歩外に出て世界を探索するきっかけとなりました。
制作側によると、このキャンペーンは同じ境遇にある人たちに対し、次のようなメッセージを投げかけるものだったとされています。
- 家の中にとどまるだけでなく、一歩外に踏み出してみよう
- 自分で世界を見て、体験することができる
- 挑戦を通じて、自信や自由の感覚を取り戻せる
番組は、このキャンペーンから生まれた具体的な旅の記録を通じて、「障害があっても世界とつながることはできる」というメッセージを視覚的に伝えようとしています。
障害、移動の自由、そして友情をどう描くか
2017年の取り組みから約8年がたった現在、世界各地でバリアフリーやインクルージョン(包摂)への関心が高まり続けています。その中で、長距離移動に挑む障害当事者の姿を追ったドキュメンタリーは、次のような問いを私たちに投げかけます。
- 移動の自由は、誰にとっても当たり前と言えるのか
- 「挑戦」は障害当事者にとって希望になり得る一方で、どこまでを社会が支えるべきか
- 異なる国籍や背景を持つ友人同士の関係性は、困難な状況の中でどう変化していくのか
中国の2人と米国人の1人が共に旅を続ける姿は、国境や言語の違いを超えた友情のかたちを示しています。同時に、障害のある人びとをどう捉え、どう描くのかというメディア表現の課題を考える材料にもなります。
日本の読者・視聴者にとっての意味
日本でも、パラスポーツや車いすマラソンなど、障害のある人びとの挑戦を伝える機会は増えています。一方で、日常の移動や旅行のハードルは依然として高いという声も多く聞かれます。
海外のドキュメンタリー作品を見ることは、次のような視点を広げるきっかけになります。
- 他国の障害当事者がどのように生活し、挑戦しているかを知る
- 自国のバリアフリー環境や支援制度を相対的に見つめ直す
- 個人の努力だけでなく、社会の仕組みとして何が必要かを考える
ハンドサイクルで5800キロを走るという極端なチャレンジは、多くの人にとって現実的ではないかもしれません。それでも、その過程で語られる「恐れ」「喜び」「葛藤」「連帯」は、国や障害の有無を超えて共有できるものです。
ドキュメンタリーをどう受け止めるか
制作側の説明によれば、「Lao Tan and his Chinese Friends」は、2017年の「Krankin’ thru China」キャンペーンを土台にした作品です。長距離の旅のスケールだけでなく、障害と共に生きる人びとの視点に光を当てようとする試みだと言えるでしょう。
国際ニュースや海外ドキュメンタリーに関心のある読者にとって、本作は次のような点でチェックする価値がありそうです。
- 障害当事者自身の行動と選択に焦点を当てていること
- 中国の人びとと米国人のフレンドシップを軸にしていること
- 旅を通じて「自信」や「自由」がどう変化するかを描いていること
SNSでの感想共有や議論を通じて、「移動の自由」「障害と社会」「国境を越えた友情」といったテーマを、自分自身の文脈に引き寄せて考えてみるきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
CGTN Documentary "Lao Tan and his Chinese Friends" to Be Released Soon
cgtn.com








