中国外相とクロアチア外相が会談 一帯一路とEU関係で連携確認
中国の王毅外相は2025年12月8日、北京でクロアチアのグルリッチ=ラドマン外相と会談しました。一帯一路構想を軸にした協力の成果を確認するとともに、中国・クロアチア関係と中国・EU関係の今後について幅広く意見を交わしました。
中国とクロアチア、20年の包括的協力を土台に
王毅外相は、両国がこれまで互いに尊重し、対等に接し、互恵的な協力を進めてきたと評価しました。その上で、両国の「高品質な一帯一路協力」が実りある成果を上げていると強調しました。
2025年は、中国とクロアチアが包括的協力パートナーシップを樹立してから20周年にあたります。王毅外相はこの節目の年に、次のような方針を示しました。
- あらゆるレベルでの交流を拡大し、相互理解と相互信頼を高めること
- 互いに揺るぎなく尊重し合い、核心的利益を含む立場を支持し合うこと
- 一帯一路構想とクロアチアの開発戦略の連携をさらに強めること
- さまざまな分野での交流と協力を一層深めること
中東欧協力は中国・EU関係の一部という位置づけ
王毅外相は、中国と中東欧諸国(CEEC)の協力は、中国とEU全体の関係の「重要な一部」だと位置づけました。中国は、開放性、透明性、互恵を原則として、クロアチアとの協力を続けて強化していく考えです。
さらに両国が、多国間の場でも連携を強める必要性を指摘しました。
- 多国間での調整と協力を強化すること
- 多国間主義と自由貿易を堅持すること
- これらを通じて、世界が直面するさまざまな課題に共同で対応すること
中国・EU外交関係50年 クロアチアへの期待
2025年は、中国とEUの外交関係樹立50周年にもあたります。王毅外相は、安定的で健全、かつ前向きに発展する中国・EU関係は、双方の根本的利益と共通の期待に合致すると述べました。
そのうえで、中国としては、クロアチアが今後も中国・EU協力を促進する上で建設的な役割を果たすことへの期待を示しました。中国・クロアチアの二国間関係だけでなく、EU全体との関係を視野に入れたメッセージだと言えます。
クロアチア、一つの中国政策を明確に支持
グルリッチ=ラドマン外相は、両国が30年以上前に外交関係を樹立して以来、相互尊重と互恵の精神のもとで協力を進め、二国間関係は良好な発展を維持してきたと振り返りました。
そのうえで、クロアチア政府が一つの中国政策を堅持していることを改めて表明しました。
- 中華人民共和国政府が、中国全体を代表する唯一の合法政府であるとの認識
- 台湾は中国の領土の不可分の一部であるとの立場
クロアチアは今後も中国との緊密なハイレベル交流を維持し、貿易や投資、インフラなどの分野で協力を強化したい考えです。また、より多くの中国からの訪問者を歓迎する姿勢も示しました。
EUにとって不可欠な経済パートナーとしての中国
グルリッチ=ラドマン外相は、中国は欧州にとって「欠かすことのできない重要な経済・貿易パートナー」だと評価しました。そのうえで、EUと中国の間に存在する具体的な相違については、建設的な対話を通じて解決していくべきだと述べました。
また次のような点にも言及しました。
- 中国・EU関係の持続的で安定した発展を支持すること
- 中国と中東欧諸国の協力は、経済・貿易・投資を促進する有益なプラットフォームであること
- クロアチアは今後もこの枠組みに積極的に関与し、支援していくこと
さらに、クロアチアは世界の平和促進において中国が果たしている重要な役割を重視し、高く評価していると述べました。そのうえで、中国との多国間協力を一層強化したいとの意向を示しました。
今回の会談から見えるポイント
今回の北京での会談からは、いくつかの流れが読み取れます。
- 中国・クロアチア関係20周年、中国・EU外交関係50周年という「記念の年」を、関係強化の好機と位置づけていること
- 一帯一路や中東欧協力の枠組みを通じて、クロアチアが中国との経済連携を重視していること
- EUと中国の間にある「相違」を前提としつつも、それを対話と多国間協力で乗り越えようとする姿勢が示されたこと
- 多国間主義や自由貿易を支持するメッセージが、世界的な課題への対応という文脈で再確認されたこと
中国とEUの関係が節目の50年を迎える中で、クロアチアのような中規模のEU加盟国が、どのように中国との関係を位置づけていくのか。今回の会談は、その一端をうかがわせる動きと言えそうです。
Reference(s):
cgtn.com








