中国商務相とEU通商担当がオンライン協議 対ロシア制裁巡り懸念も表明
中国の王文涛商務部長と欧州委員会のマロシュ・シェフチョビチ通商・経済安全保障担当委員がビデオ会議方式で協議し、中国とEUの経済・貿易協力やEUの対ロシア制裁をめぐって意見を交わしました。
中国商務相とEU通商担当、ビデオ会議で協議
中国商務部が水曜日に発表したところによりますと、王文涛商務部長は火曜日、欧州連合(EU)で通商・経済安全保障を担当するマロシュ・シェフチョビチ欧州委員とビデオ会議形式で会談しました。
発表によれば、両者は中国とEUの経済・貿易協力や、その中で浮上している主要な課題について協議しました。
「率直かつ踏み込んだ」経済・貿易協力の議論
中国商務部は声明の中で、今回の協議について「率直かつ踏み込んだ」意見交換が行われたと説明しています。外交文書でこのような表現が用いられるとき、多くの場合、双方が立場の違いも含めて踏み込んだ議論を行ったことを意味します。
中国とEUは、世界経済を支える重要な貿易相手同士でありながら、経済安全保障や産業政策などをめぐって、協力と摩擦が同時に存在する関係でもあります。今回のビデオ会議は、その関係をどのように安定させ、実務レベルの対話を続けていくかを探る場になったといえます。
EUの対ロシア制裁巡り、中国側が「厳正な申し入れ」
一方で、中国商務部によりますと、王部長は会談の中で、EUがロシアに対する第18弾制裁の一環として、中国の金融機関2行を制裁リストに加えたことに対し、「厳正な申し入れ」を行いました。
外交の場で「厳正な申し入れ」という表現が使われるとき、中国側が相手の措置に強い懸念や不満を示していると受け止められます。中国としては、自国の金融機関が制裁対象となることで、国際取引や企業活動に影響が及ぶことを警戒しているとみられます。
協力と摩擦が交錯する中国・EU関係
中国とEUの経済関係は、巨大な相互依存を背景に、ここ数年、協力と摩擦が交錯する局面が続いてきました。双方にとって、安定したサプライチェーン(供給網)と予見可能なビジネス環境を維持することは重要な課題です。
その一方で、経済安全保障や対ロシア制裁など、政治・安全保障上の判断が経済・通商の分野に影響を与える場面も増えています。今回の協議では、こうした現実を前提にしながら、対話のチャンネルを保つことの重要性が改めて示された形です。
私たちが押さえておきたいポイント
今回のオンライン協議をめぐり、読者として意識しておきたいポイントを整理すると、次のようになります。
- 中国とEUの高官レベルで、経済・貿易協力に関する対話の継続が確認されていること
- EUの対ロシア制裁に中国の金融機関2行が含まれ、中国側が強い懸念を表明していること
- 経済協力を進めたい思惑と、制裁や経済安全保障をめぐる摩擦が同時進行していること
中国とEUの対話は、世界経済や国際秩序の行方を考えるうえで欠かせないテーマです。今回のような一つひとつの協議が、どのように今後のルールづくりやビジネス環境に影響していくのか、引き続き注視していく必要があります。
Reference(s):
Chinese commerce minister, EU trade commissioner hold video meeting
cgtn.com








