中国の李強首相、上海の世界AI大会でグローバルAIガバナンスを発信へ
中国の李強首相(Chinese premier Li Qiang)が、上海で開催が予定されていた2025年の世界AI大会とグローバルAIガバナンス・ハイレベル会合の開幕式に出席し、演説を行うと中国外交部が木曜日に発表しました。AIと国際ガバナンスをめぐる中国の姿勢を知るうえで注目される国際ニュースです。
上海で世界AI大会とハイレベル会合
中国外交部によると、中国の李強首相は、2025年7月26日に上海で開幕する世界AI大会とグローバルAIガバナンス・ハイレベル会合の開幕式に出席し、あいさつする予定だとされています。
外交部報道官の郭家坤氏は、AI技術が新たな技術革命と産業転換を牽引する重要な原動力になりつつあると強調しました。そのうえで、中国はこの会議を、次のような場にしていきたいと説明しています。
- 技術フロンティアを示す「テクノロジーリーダー」の場
- 最新の活用事例を集めた「アプリケーション・ショーケース」
- 産業発展を加速させる「産業アクセラレーター」
- AIルールづくりを話し合う「ガバナンス・カウンシル」
テーマは「AI時代のグローバル連帯」
2025年の世界AI大会のテーマは「AI時代のグローバル連帯(Global Solidarity in the AI Era)」です。外交部によると、中国は40を超える国や国際機関からハイレベル代表を招待しており、AIをめぐる国際ニュースの一大舞台となる構図です。
会議では、大きく三つの論点が話し合われるとされています。
- イノベーション協力の深化と「インテリジェンス・ディビデンド」の活用
各国がAI研究や産業応用で協力し、知能化による生産性向上の恩恵を広く分かち合うことを目指します。 - 包摂的な発展とデジタル・ディバイド(格差)の解消
インフラや人材、資金の不足などからAIの恩恵を受けにくい国や地域への支援をどのように進めるかが焦点です。 - 協調的なガバナンスと「AI for good」の実現
安全で公正な形でAIを活用するため、各国がどこまで共通ルールや原則を共有できるかが問われます。
「AIを善の力に」 中国が呼びかける連帯
郭家坤報道官は、AIが善、安全、公平のための力となるよう、「連帯の強化」「共同の発展追求」「協調行動」の必要性を強調しました。AIガバナンスをめぐる議論が各地で進むなか、中国としても国際的な枠組みづくりに積極的に関わる姿勢を示した形です。
AI技術の急速な進歩により、アルゴリズムの透明性、データ保護、倫理的な利用など、国境を越える課題が増えています。こうした課題に一国で対応するのは難しく、多国間の対話と協力が欠かせません。
日本やアジアの読者が見るべきポイント
今回の世界AI大会とグローバルAIガバナンス会合は、次の点で日本やアジアの読者にとっても重要な国際ニュースと言えます。
- AIの国際ルールづくりの議論の場として、中国がどのような原則やガイドラインを打ち出そうとしているのか
- グローバル・サウスを含む各国が、デジタル格差の是正や包摂的なAI活用についてどこまで共通認識を持てるのか
- 産業分野での協力や競争のバランスを、各国がどのように描いているのか
AIの国際ガバナンスは、企業のビジネスや個人の働き方、日常生活にも少しずつ影響していくテーマです。上海での議論は、今後のルールの方向性を占ううえで、引き続き注視しておきたい動きと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








