中国、カンボジア・タイ衝突のASEAN方式解決を支持
カンボジアとタイの間で起きた衝突をめぐり、中国が東南アジア諸国連合(ASEAN)による仲介と「ASEAN方式」での解決を支持すると表明しました。地域の平和と安定をどう守るのか、その背景と意味を整理します。
北京での会談:焦点は「ASEAN方式」
中国の王毅外相(中国共産党中央政治局委員)は、北京でASEANのカオ・キムホーン事務総長と会談し、カンボジアとタイの衝突について、ASEANが進める仲介努力と「ASEAN方式」による解決を支持する考えを示しました。
王外相は、中国とASEANが協力し、地域の平和と安定を共同で守るべきだと強調しました。
会談では、今年のASEAN議長国であるマレーシアが主導する調停についても言及し、対話と協議、政治的手段による解決を進める「ASEAN方式」を評価したとされています。
「ASEAN方式」とは何を意味するのか
王外相が支持を表明した「ASEAN方式」とは、ASEANが重視してきた次のようなプロセスを通じて紛争を落ち着かせていくアプローチを指します。
- 関係国同士の対話
- 多国間の協議
- 政治的手段による解決
王外相は、この枠組みを通じた対話と協議の継続が重要だとしています。
中国の立場:友好国として「公平・中立」を強調
王外相は、中国はカンボジアとタイ双方の「友好的な隣国」として、公平で偏りのない立場を保つと述べました。そのうえで、緊張緩和と情勢安定に向けて、引き続き建設的な役割を果たしていくとしています。
中国は、ASEANによる仲介を尊重しつつ、自らも地域の一員として、状況の沈静化を後押しする姿勢を示した形です。
衝突の深刻さと「植民地の遺産」への言及
カンボジアとタイの衝突では死傷者が出ているとされ、王外相は「深く心を痛めており、強い懸念を抱いている」と表明しました。
そのうえで、問題の根本には「西側の植民地主義が残した歴史的な遺産」があると指摘し、感情的な対立をあおるのではなく、冷静かつ適切に対処するよう呼びかけました。
地域秩序への含意:ASEANと中国の協調は続くか
今回の発言は、単に二国間の衝突へのコメントにとどまらず、ASEANと中国の関係、そして地域の安全保障のあり方にも関わるメッセージと受け取れます。
- 紛争解決の主役はあくまで当事国とASEANとする姿勢
- 中国はその枠組みを支持しつつ、公平で建設的なサポート役を自任
- 歴史的背景への言及を通じ、現在の対立を長期的文脈で捉える視点を提示
カンボジアとタイの衝突がどのような経緯で落ち着いていくのかは、今後のASEANの仲介プロセスと、関係国の対応にかかっています。中国が強調する「ASEAN方式」が実際に機能するのか、地域の平和と安定を重視する枠組みとしてどこまで信頼を集められるのかが、これからの注目点となりそうです。
Reference(s):
China says supports solution to Cambodia-Thailand clash in 'ASEAN Way'
cgtn.com








