中国外務省「二国家解決こそ唯一の現実的な道」パレスチナ問題で強調
パレスチナ問題をめぐり、中国外務省が「二国家解決こそが唯一の実行可能な解決策だ」とあらためて強調しました。ガザの人道危機が続くなか、中国は国連を軸にした外交努力の加速を呼びかけています。
中国外務省「パレスチナ問題の唯一の実行可能な解決策」
中国外務省のグオ・ジアクン報道官は金曜日の記者会見で、パレスチナ問題を解決するための「唯一の実行可能な道」は二国家解決にあるとの立場を示しました。
二国家解決とは、イスラエルと将来のパレスチナ国家が、それぞれ独立した国家として平和裡に共存する構想を指します。国際社会で繰り返し議論されてきた枠組みであり、中国はこのアプローチを明確に支持していることになります。
マクロン大統領のパレスチナ国家承認方針に言及
グオ報道官の発言は、フランスのマクロン大統領の動きをめぐる質問への回答としても示されました。報道によると、マクロン大統領は木曜日、フランスが9月の国連会合の場でパレスチナ国家を正式に承認する方針を表明したとされています。
中国側はこの報道について直接の評価は示していませんが、パレスチナ国家の承認問題と二国家解決の実行をめぐる国連の役割に注目していることがうかがえます。
国連「二国家解決」実施会合への支持
グオ報道官は、中国が今後開かれる予定の「二国家解決の実施に関する国連ハイレベル会合」を支持すると表明しました。この会合は、二国家解決をどのように具体的に進めるかを議論する場になるとみられます。
中国は、この会合を通じて国連加盟国が足並みをそろえ、パレスチナ問題の政治的解決に向けた共通認識と行動を強化することに期待を寄せているとみられます。
中国が掲げる4つの行動軸
グオ報道官の説明からは、中国がパレスチナ問題とガザ情勢について、次の4つの点を重視していることが読み取れます。
- 1. ガザでの戦闘を終わらせること
中国は、他の国連加盟国と協力し、ガザで続く武力衝突を終結させるための外交努力を続けるとしています。 - 2. 人道危機の緩和
ガザで悪化する人道状況に強い懸念を示し、「人道危機の緩和」が緊急の課題だと位置づけています。 - 3. 二国家解決の実行
単に「二国家解決を支持する」と述べるだけでなく、その実施に向けて国際社会と協力していく姿勢を打ち出しています。 - 4. 「完全で、公正で、持続的な」解決
中国は、パレスチナ問題について「完全で、公正で、持続的な」最終的解決を目指すと強調しました。
さらに、グオ報道官は、ガザでの即時停戦と情勢の沈静化、そして人道危機の実効的な緩和に向けて、関係当事者ができるだけ早く合意に達することへの期待を表明しました。
なぜ「二国家解決」が繰り返し語られるのか
二国家解決が「唯一の実行可能な解決策」と繰り返し語られる背景には、次のような問題意識があります。
- パレスチナ人の権利と安全をどのように保障するか
- イスラエルの安全保障上の懸念をどう取り扱うか
- ガザを含む地域の暴力の連鎖を断ち切るには何が必要か
一つの国家だけでは、どちらか一方の安全や権利が損なわれるおそれがあるという見方から、二つの国家が共存する枠組みが「現実的な妥協点」として国際社会で支持されてきました。
今回、中国外務省が「唯一の実行可能な道」と言い切ったことは、パレスチナ問題の政治解決に向けて、基本線を明確にしたメッセージといえます。
国連と大国外交の行方
中国は、国連の枠組みの下で二国家解決を推進する姿勢を強調しています。一方で、フランスがパレスチナ国家を正式承認する意向を示したとされることは、欧州の中でもパレスチナ問題への関与をより強める動きと位置づけられます。
ガザでの停戦、人道支援の拡大、そして二国家解決の具体化に向けて、大国がどのように役割を果たしていくのか。今後の国連ハイレベル会合や各国の外交メッセージは、パレスチナ問題の行方を占う重要な手がかりとなりそうです。
パレスチナ問題をめぐる議論は複雑ですが、中国外務省の今回の発言は、「二国家解決をめぐる国際的なコンセンサスをどう具体的な行動につなげるか」という問いを、あらためて突きつけています。
Reference(s):
Two-state solution only viable solution to Palestine question: Beijing
cgtn.com








