中国、洪水・干ばつ対策と無償就学前教育を協議 李強国務院総理が会議主宰
中国の李強国務院総理が主宰した国務院常務会議で、洪水・干ばつ対策の現状と今後の方針、そして無償の就学前教育の段階的導入について協議されました。防災と教育という、人々の暮らしの土台にかかわる二つのテーマが同時に取り上げられた点が注目されています。
洪水・干ばつ対策を総点検
会議ではまず、現在進められている洪水および干ばつの予防・対策の進捗が報告され、次の段階に向けた具体的な計画が示されました。中国が洪水防止の重要な局面に入るなか、関係部門の連携を一段と強め、安全に洪水期を乗り切ることが求められています。
人命最優先と早期警戒の強化
会議は、人々の安全をすべての仕事の最優先に位置づけました。そのうえで、緊急事態に備えた監視体制と警報システムを強化し、重要地域や重要プロジェクト、脆弱な地点のリスク管理を改善するよう指示しています。
干ばつ地域では農業と飲料水を確保
干ばつの影響を受けている地域については、農作物に必要な灌漑用水を確保するとともに、人々の飲料水を安定的に供給することが重視されました。水の確保は、農業生産と日常生活の両方を支える基盤と位置づけられています。
自然災害の調査・評価制度を整備
今回の国務院常務会議では、自然災害の調査と評価に関する暫定措置も審議・承認されました。災害を正確に調査し、その影響を評価する仕組みを整えることで、防災・減災・救済の能力を高める狙いがあります。
制度の整備によって、災害が起きた際に次のような点がより体系的に行われることが期待されます。
- 被害状況や原因の把握
- 影響の分析と評価
- 得られた教訓の今後の対策への反映
無償就学前教育の段階的導入へ
会議では、防災と並んで、無償の就学前教育を段階的に実施していく方針も強調されました。就学前教育とは、幼稚園などで行われる初等教育前の教育を指します。
この無償化を進めるにあたり、地方政府には具体的な実施計画を策定し、必要となる補助金を準備するよう求めています。教育費の負担軽減を通じて、より多くの子どもが安定して教育を受けられる環境づくりを目指すものです。
経済的に厳しい家庭や孤児などへの重点支援
無償就学前教育の議論では、特に配慮が必要な子どもたちへの支援も明確に示されました。具体的には、経済的に困難な家庭の子ども、孤児、身体に課題を抱える子どもなどについて、関係部門が支援策をきちんと連携させ、日常生活のニーズを確実に満たすべきだとしています。
インフラ整備と教員待遇の向上
就学前教育の質を高めるために、関連インフラの整備を加速させることも打ち出されました。幼稚園施設の建設や改修を進めるとともに、幼稚園教員の賃金水準を改善し、子どもたちの身体的・心理的な健康を守ることが重視されています。
防災と教育、二つの安全をどう守るか
今回の会議は、洪水・干ばつ対策と無償就学前教育という、一見別々に見えるテーマを同じテーブルで扱った点に特徴があります。災害から命と暮らしを守る安全と、教育を通じて子どもの成長を支える安全、その両方を強化しようとする姿勢がにじみます。
記事の写真として紹介されているのは、2025年7月に安徽省蕪湖市繁昌区の排水施設を撮影した様子です。こうしたインフラ整備と制度面の取り組みが組み合わさることで、人々の生活を支える安全網がどのように厚みを増していくのかが、今後の注目点となりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








