中国とアフリカの若者が見た農村振興 浙江・金華の共同富裕モデル video poster
中国とアフリカの若者が、中国東部・浙江省金華市で農村振興と共同富裕の現場を歩きながら学んでいます。第5回China-Africa Future Leaders' Dialogueの舞台となっているのは、農村の新しいモデルづくりに挑む「Baxian Jidao Common Prosperity Belt」です。
中国とアフリカの若者が集う「未来リーダー対話」
2025年12月、浙江省金華市で第5回China-Africa Future Leaders' Dialogue(中国・アフリカ未来リーダー対話)が開幕しました。この対話には、中国とアフリカの若者代表が参加し、現地を実際に歩きながら農村振興の取り組みを体感します。
今回の訪問先の一つが、金華市が県レベルでの共同富裕モデルとして位置づける「Baxian Jidao Common Prosperity Belt」です。参加者たちは、地域づくりの現場を見学しながら、「誰も取り残さない豊かさ」をどう実現するかを議論する予定です。
Baxian Jidao Common Prosperity Beltとは
Baxian Jidao Common Prosperity Beltは、3つの行政村にまたがる農村エリアです。総面積は472ヘクタールに及び、1,010戸の農家に属する2,461人の住民が暮らしています。
このエリアでは、自然資源、農業資源、歴史資源、そして新しい産業資源をフルに統合しながら、農村の価値を高めることが目指されています。
「4つの資源」を束ねる地域づくり
- 自然:里山や川などの景観を生かした農村レジャー観光
- 農業:地元の農産物を活用した体験型コンテンツや直売
- 歴史:地域の歴史や文化を伝えるストーリーづくり
- 新産業:高付加価値の民宿や文化・農業分野のイノベーション
こうした資源を組み合わせることで、農村レジャー観光、高級志向の民宿(ハイエンド・ホステイ)、文化・農業のイノベーションが連動して発展する「協調型」のモデルづくりが進められています。
農村振興モデルとしてのポイント
Baxian Jidao Common Prosperity Beltの特徴は、「暮らし」「仕事」「観光」を切り離さず、一つのベルト(帯)として設計している点です。農村振興の視点から見ると、少なくとも次のようなポイントがあります。
- 農家の収入源を農業だけに頼らず、観光やサービスに広げる
- 地域の文化や歴史を「物語」として発信し、ブランド価値を高める
- 若者が関わりたくなる新しい産業や働き方を生み出す
- 住民全体の生活の質を上げながら、共同富裕を目指す
共同富裕は、所得や生活水準の格差を縮め、より多くの人が発展の成果を分かち合うことを目標とする考え方です。Baxian Jidao Common Prosperity Beltは、その一つの具体例として位置づけられています。
中国とアフリカの若者が学び合うもの
中国とアフリカの多くの地域は、農村人口が多く、都市との格差や若者の雇用といった似た課題を抱えています。今回のFuture Leaders' Dialogueでは、そうした共通のテーマについて、現場を見ながら議論する機会となっています。
中国の農村振興の事例をアフリカの若者がどのように受け止め、自国や自地域の課題とどう結びつけて考えるのか。一方で、中国の若者にとっても、アフリカの経験や視点から学ぶことは少なくありません。
農村レジャー観光や高級民宿、文化と農業のイノベーションを組み合わせたBaxian Jidao Common Prosperity Beltの試みは、「地方でどうやって仕事と暮らしを両立させるか」「地域資源をどう再発見するか」という問いに対する一つのヒントになりそうです。
日本の地方創生とも重なる視点
日本でも、地方創生や農村観光、古民家を活用した宿泊施設づくりなど、似たテーマの取り組みが各地で進んでいます。中国とアフリカの若者が議論する農村振興や共同富裕の試みは、日本の地域づくりを考えるうえでも参考になる部分がありそうです。
海外の農村振興の現場で、若い世代が何を見て、どんな質問を投げかけているのか。その視線を追いかけることは、私たち自身の地域の未来を考えるきっかけにもなります。
Reference(s):
Rural revitalization in the eyes of Chinese and African youths
cgtn.com








