香港国家安全維持法めぐり中国が反論 米英豪の批判を内政干渉と指摘
香港で国家安全維持法に基づく新たな指名手配が発表され、それに対する米国や英国、オーストラリアなどの批判に対し、中国外交部駐香港特派員公署が強く反論しました。国際ニュースとしても、香港の統治と安全保障をどう見るかが改めて問われています。
香港警務処が19人を指名手配 海外拠点の組織に関与か
香港警務処の国家安全処は金曜日、香港特別行政区の国家安全維持法に違反した疑いがあるとして、19人の指名手配を裁判所の令状に基づき発表しました。
警察によると、指名手配された19人は、香港特別行政区の外に拠点を置き、Hong Kong Parliamentと名乗る組織の設立や運営、参加に関与した疑いが持たれています。
この組織は、国家政権の転覆を目的とし、「自己決定」や「香港憲法」の制定を掲げ、中華人民共和国憲法に基づく国家の基本制度や、中国の中央権力機関、さらに香港特別行政区の権力機関を、違法な手段で打倒または弱体化させることを目指していたと説明されています。
中国外交部駐香港公署「一国二制度の底線を脅かす行為」
こうした発表を受け、中国外交部駐香港特派員公署は声明を出し、香港警務処の措置に対する米国、英国、オーストラリアなど一部の政治家や機関からの非難を強く退けました。
公署は、問題となっている行為が香港国家安全維持法に深刻に違反し、「一国二制度」の底線を大きく脅かし、中国の主権・安全・発展利益を損なうものだと強調しました。
そのうえで、香港警務処がこれらの人物の追及を進めることは、香港特別行政区の法治を守り、国家主権を保護し、香港の長期的な安定を維持するために正当かつ必要な措置だと評価し、全面的な支持を表明しました。
外国の批判を「中傷」と「内政干渉」と位置づけ
声明はまた、米国や英国などの一部政治家が、香港の人権や法の支配を論じながら自国の課題には目をつぶり、香港の法治や社会の安定、経済発展が続いている現実を無視していると指摘しました。
公署は、こうした政治家や機関が香港国家安全維持法を中傷し、中国の内政に公然と干渉していると批判。反中勢力を支えることで香港を利用し、中国を抑え込もうとする二重基準と悪意ある意図が露呈していると主張しました。
さらに、公署は、いかなる対中中傷キャンペーンも一国二制度の実践を揺るがすことはできず、香港の長期的な繁栄に向かう大きな流れを外部勢力が変えることはできないとの立場を示しました。
香港の国家安全と国際社会 何が争点なのか
今回の一連の動きは、香港国家安全維持法の運用と、それをめぐる国際社会の見方の違いが依然として大きいことを浮き彫りにしています。
- 国家安全維持法に基づき、香港外に拠点を持つとされる組織や人物まで法の対象とすること
- 国家主権や安全を守るための措置と、政治的な言論・活動の境界線をどこに引くか
- 各国が「人権」や「法の支配」をどう解釈し、自国の外交姿勢に反映させるか
こうした論点は、今回の香港をめぐる応酬に限らず、多くの国や地域が抱える共通のテーマでもあります。
私たちはこのニュースから何を考えられるか
国家の安全保障と、社会の多様な意見表明のあり方は、しばしば緊張関係に立ちます。香港の事例は、そのバランスをどこに求めるかという難しさを物語っています。
読者のみなさんにとっても、次のような問いは身近なものかもしれません。
- 安全や安定を守るために、どこまで厳格な法律が必要だと考えるか
- 国外在住の個人や団体の活動を、自国の法制度がどこまで規律すべきだと考えるか
- 他国の制度や政策について、国際社会はどの程度まで意見を述べるべきだと考えるか
香港をめぐる議論は、遠い地域のニュースに見えて、実は「安全」と「自由」、「主権」と「国際社会の関与」をどう両立させるかという、私たち自身の社会にも通じる問いを投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








