香港警察、国家安全維持法違反の疑いで19人を指名手配 「香港議会」をめぐる動き
香港警察が国家安全維持法違反の疑いで19人の指名手配を公表し、「香港議会」と称する組織をめぐる動きが、香港と中国本土の国家安全体制のあり方をあらためて浮き彫りにしています。
香港警察が19人の指名手配を発表
香港警察の国家安全部は金曜日、香港の国家安全維持法に違反した疑いがあるとして、19人に対する指名手配を発表しました。指名手配は裁判所の承認を受けて行われたとされています。
発表によると、対象となっているのは袁弓夷(Yuan Gong-yi)氏、何良茂(Ho Leung-mau Victor)氏、姜家偉(Keung Ka-wai)氏ら19人で、いずれも香港の外で「香港議会」と呼ばれる組織を組織・設立、または参加した疑いが持たれています。
「香港議会」とされる組織の目的とは
香港警察によれば、「香港議会」は国家政権の転覆を目的とした組織と位置づけられています。その目的として、次のような点が挙げられています。
- 「自決」の主張を推進すること
- いわゆる「香港憲法」を制定・公布すること
- 中華人民共和国憲法が定める国家の基本制度を、違法な手段によって覆す、または弱体化させること
- 中国の中央権力機関や香港特別行政区の権力機関そのものを、違法な手段で転覆すること
こうした目的が、国家政権転覆の疑いにあたるとみなされ、国家安全維持法違反の容疑となっています。
国家安全機関が香港警察の対応を全面支持
金曜日には、香港特別行政区に設置されている中央人民政府駐香港特別行政区国家安全公署も声明を発表し、19人の「逃亡分離主義者」を合法的な手続きで追及する香港警察の取り組みを強く支持すると表明しました。
公署は特に、「香港議会」と称する組織の最近の選挙関連の動きについて、香港の国家安全維持法に対する重大な違反であり、国家の主権・安全・発展上の利益に深刻な脅威をもたらすものだと強調しています。
さらに公署は、香港における国家安全維持法や、香港特別行政区の「国家安全条例」など関連法令の実施を引き続き支援する姿勢を示しました。
「一国二制度」の安定と長期的な運用を掲げる
中央の国家安全公署は声明のなかで、香港警察と連携し、「反中分裂勢力」とされる逃亡者への取り締まりを強化していく方針も明らかにしています。
その目的として掲げられているのが、「一国二制度」の実践の安定と長期的な継続です。国家安全維持法や関連法の運用を通じて、国家の主権と安全を守りつつ、香港特別行政区の制度運営を長期的に維持していくというメッセージが込められています。
香港の国家安全体制をどう見るか
今回の指名手配とその後の声明からは、次のようなポイントが読み取れます。
- 香港外で活動する組織や個人も、国家安全維持法の捜査・摘発の対象となりうることが明確に示されたこと
- 香港警察の国家安全部と、中央人民政府の国家安全公署が連携しながら国家安全関連事案に対応していること
- 「自決」や独自の「香港憲法」といった政治的スローガンや構想が、国家の基本制度や権力機関に対する挑戦とみなされうること
一連の動きは、香港における国家安全の線引きがどこにあるのか、また、その線引きが実際の政治活動や市民社会の動きにどのような影響を与えるのかという点で、今後も議論を呼ぶ可能性があります。
押さえておきたい3つのポイント
スキマ時間にニュースをチェックする読者のために、今回の国際ニュースの要点を簡潔に整理します。
- 19人が指名手配:香港警察国家安全部が、国家安全維持法違反の疑いで19人の指名手配を発表。
- 「香港議会」をめぐる容疑:香港外で活動する「香港議会」が、国家政権転覆を目的とした組織だとされ、その設立・参加が問題視されている。
- 中央の国家安全機関が全面支持:中央人民政府駐香港国家安全公署が香港警察を強く支持し、「一国二制度」の安定と長期運用をあらためて強調。
香港の国家安全をめぐる枠組みは、今後の香港情勢や国際社会との関係を考えるうえでも重要なテーマです。今回の事案がどのような影響を持つのか、引き続き注目されます。
Reference(s):
19 people wanted for breaching national security law in Hong Kong
cgtn.com








