王毅外相、米国との「対話チャンネル拡大」を呼びかけ 米中関係はどこへ
中国の王毅外相は北京で米経済界の代表団と会談し、中国と米国がより多くの対話のチャンネルを築き、客観的で理性的、そして現実的な姿勢で向き合うべきだと強調しました。2025年の国際ニュースの中でも、米中関係の行方を占う重要な発言として注目されています。
北京で米中ビジネス協議会代表団と会談
王毅外相(中国共産党中央政治局委員)は、米中ビジネス協議会(USCBC)の理事会代表団との会談で発言しました。会談の場として北京を選んだこと自体、政府間だけでなく、ビジネス界を通じた対話の重視を示しているといえます。
王毅氏は、中国と米国が「コミュニケーションと協議のためのチャンネルをさらに増やすべきだ」と述べ、両国が互いに対して、感情ではなく「客観的・理性的・現実的」な態度で向き合う必要性を強調しました。
「動揺と変革」のなかの米中関係
王毅氏は、現在の世界について「動揺と変革の時期にある」と指摘し、その中で米中関係は世界情勢の影響を受けると同時に、逆に世界全体を大きく左右していると語りました。
こうした認識のうえで、王毅氏は、中国の対米政策は状況がどう変化しても「一貫して安定している」と説明し、次の三つの原則を改めて掲げました。
- 相互尊重
- 平和共存
- ウィンウィン(互いに利益となる)協力
これらの原則に基づいて米中関係を発展させるという姿勢を、あらためて国際社会に向けて示した形です。
トランプ大統領就任後の首脳電話会談に言及
王毅氏は、ドナルド・トランプ米大統領の就任後、中国と米国の両首脳がすでに2回の重要な電話会談を行ったと説明しました。その中で、二国間関係の改善と発展に向けて重要な共通認識が得られたとしています。
そのうえで中国側は、米国と対話や交流を一層強化し、誤解や誤った判断を避け、意見の違いを適切に管理しながら協力分野を探っていく意思があると強調しました。王毅氏は、首脳間で得られたコンセンサス(合意)を具体的な協力として実行に移し、「安定的で、健全かつ持続可能な米中関係」を築くべきだと訴えました。
「核心的利益」と「重大な関心」の尊重を強調
王毅氏はさらに、対立や衝突を避けるためには、互いの核心的利益と重大な関心を尊重することが不可欠だと指摘しました。これは、安全保障や主権、経済発展など、各国が最も重視する分野をめぐる問題で無用な対決を避けようというメッセージといえます。
王毅氏は、中国と米国が尊重・平等・相互利益の原則を堅持し、両国だけでなく世界にもより前向きな貢献をしていくべきだと述べました。大国同士の関係が協調に向かうのか、それとも対立が強まるのかは、多くの国と地域の人々の生活にも間接的に影響します。
今回の発言から見える3つのポイント
今回の米中ニュースから、特に押さえておきたいポイントを整理すると次の3点です。
- 対話チャンネルの拡大:政府間だけでなく、ビジネス界など多層的な対話の必要性を中国側が強調している。
- 首脳レベルの合意の実行:トランプ大統領就任後の電話会談で得られた合意を、具体的な協力として落とし込むことが課題になっている。
- 「相互尊重」と「平和共存」:米中それぞれの核心的利益を尊重し、対立よりも共存と協力を前面に出そうというメッセージが発信された。
読み手にとっての問い:対立か、対話か
SNSやニュースでは、米中対立や競争の面が強調されがちです。一方で、今回のように「対話」や「チャンネルの拡大」がキーワードとなる発言は、目立ちにくいかもしれません。
2025年の世界は不確実性が高く、米中関係の一つの動きが市場やサプライチェーン、留学や観光といった私たちの日常にも影響し得ます。だからこそ、関係悪化のニュースだけでなく、対話の窓口を増やそうとする動きにも意識的に目を向けることが、これからの国際ニュースとの付き合い方として大切になっていきそうです。
米中がどのようにコミュニケーションのルートを増やし、どこまで「相互尊重」を具体的な政策や協力に落とし込めるのか。今後の発言や会談の行方を、引き続き注視していく必要があります。
Reference(s):
Wang Yi calls for more channels of dialogue between China, U.S.
cgtn.com








