中国、中東和平で二国家解決の具体行動を国際社会に要求
イスラエルとパレスチナの「二国家解決」をめぐり、中国の中東問題特使が国連本部の会合で、ガザの完全停戦と独立したパレスチナ国家樹立に向けて国際社会に具体的な行動を呼びかけました。
国連本部で開かれた二国家解決会合
現地時間の火曜日、ニューヨークの国連本部でイスラエルとパレスチナの二国家解決をテーマにしたハイレベル国際会議が開かれ、中国政府の中東問題特使であるZhai Jun(ジャイ・ジュン)氏が発言しました。
Zhai特使は、国際社会に対し「包括的で公正かつ持続可能な和平」の実現に向けて、言葉だけでなく具体的な行動を取るよう求め、二国家解決の推進がその中心にあると強調しました。
焦点はガザ完全停戦と1967年境界
Zhai特使は、今最も優先すべきはガザ地区での「完全な停戦」を実現し、人道危機を緩和することだと指摘しました。その上で、二国家解決が実現できる環境を整える必要があると述べました。
中国側は、1967年の境界線に基づき、東エルサレムを首都とする独立したパレスチナ国家の樹立を強く支持すると改めて表明しました。新たな国家は完全な主権を有すべきだとしています。
Zhai特使はまた、ガザの地位を力によって一方的に変更したり、ヨルダン川西岸の領土を侵食したりする試みは、平和をもたらすどころか不安定さを増幅させ、二国家解決の行方を損なうと警告しました。中国は、国際法に反し二国家解決を弱体化させるあらゆる行為に反対する立場を示しました。
パレスチナ人自身による統治と和解を支援
今回、中国側が繰り返し強調したのが「パレスチナ人によるパレスチナの統治」という原則です。ガザとヨルダン川西岸の双方で安定した統治体制が築かれることが、長期的な和平の前提になるとの見方を示しました。
そのためには、パレスチナ内部の和解と統一を後押しし、統治能力と経済的な回復力を高める支援が不可欠だとしています。政治面だけでなく、経済や日常生活を立て直す支援を通じて、人々が紛争ではなく共存を選べる土台をつくる狙いがあります。
中東に求められる「集団的安全保障」
中国代表団は、中東地域に持続的な安定をもたらすには、包括的で協調的、そして持続可能な安全保障の枠組みが必要だと訴えました。
Zhai特使は、パレスチナとイスラエルを含む地域のすべての国の安全は相互に結びついており、一国のみの安全を優先する一方的なアプローチではうまくいかないと指摘しました。その上で、関係国が互いの正当な安全保障上の懸念を認め合う「集団的安全保障」こそが、長期的な平和への道だと述べました。
二国家解決へタイムラインとロードマップを
Zhai特使は、パレスチナ問題を解決する現実的な道は今も二国家解決しかないと改めて位置づけました。そのうえで、国際社会が二国家解決の実現に向けた明確なタイムラインとロードマップを示すべきだと提案しました。
中国は今後も、ガザでの停戦実現とパレスチナ問題の「包括的で公正かつ持続的な解決」に向けて、国際社会と協力していくと表明しました。
今回の発言が示す中国のメッセージ
今回の国連会合での発言は、中東和平とパレスチナ問題において中国が二国家解決を軸に積極的な外交的役割を果たそうとしている姿勢を改めて印象づけるものとなりました。
ガザの人道危機の緩和、パレスチナ統治の強化、そして地域全体の集団的安全保障という三つの柱を同時に進めるというアプローチは、軍事衝突の抑止だけでなく、紛争の再発を防ぐための長期的な視点を含んでいます。
二国家解決をめぐる議論は長年続いてきましたが、Zhai特使が呼びかけたような具体的なタイムラインと行動計画が示されるかどうかが、今後の焦点になりそうです。国際社会がどこまで足並みをそろえ、現場の人々の安全と尊厳を守る仕組みを築けるのかが問われています。
Reference(s):
China calls for concrete action to implement two-state solution
cgtn.com








