中国第15次五カ年計画、習近平氏がネット世論の本格反映を指示
中国で2026〜2030年を対象とする第15次五カ年計画の策定が進むなか、習近平国家主席がオンライン上の意見を丁寧に研究し、計画に十分反映させるよう強調しました。5月20日から6月20日まで行われたネット上の意見募集では、311万件を超える提案が寄せられています。
ネット意見を「計画づくり」の重要な材料に
習近平氏は、中国共産党中央委員会総書記、中央軍事委員会主席も務めています。今回の指示の中で、インターネットを通じて寄せられた意見や提案をよく研究し、第15次五カ年計画に取り込むよう関係部門に求めました。
第15次五カ年計画は、中国の今後5年間の発展の方向性を定める文書です。その策定過程で、ネット上の世論や生活者の視点を積極的に取り入れようとする姿勢が打ち出された形です。
1カ月で311万件超 オンライン募集の中身
今回のオンライン募集は、5月20日から6月20日までおよそ1カ月にわたり実施されました。第15次五カ年計画に関する意見や提案を広く募るもので、最終的に311万件を超える声が集まったとされています。
習近平氏は、このキャンペーンについて、幅広い人々が積極的に参加したことを評価し、「全過程人民民主」の生きた例になっていると述べました。多くの人が自分の生活実感や期待を踏まえて意見を送ったことがうかがえます。
「全過程人民民主」とは何を意味するのか
習近平氏が触れた「全過程人民民主」とは、政策づくりから実施、評価にいたるまでのプロセス全体に人々が関わるという考え方を指します。今回のオンライン募集は、その一部分として、計画の立案段階で意見を集める取り組みと位置づけられています。
指示の中で習近平氏は、党の委員会や各級政府に対し、人々の暮らしぶりをより深く理解し、広く声を聞き、アイデアを集めるよう呼びかけました。そのうえで、人々の「よりよい生活」への期待に応えられるよう努力することを求めています。
五カ年計画は中国の「中長期戦略マップ」
五カ年計画は、1950年代に初めて導入されて以来、中国の中長期的な発展を方向づける重要な文書として位置づけられてきました。一つひとつの計画は、おおむね次のような内容を含みます。
- 国家全体としての中長期の目標
- 経済や社会、環境など各分野における主要な課題
- それらを実現するための政策の方向性
第15次五カ年計画(2026〜2030年)は、こうした枠組みのもとで、中国の今後5年間の優先課題や資源配分の大枠を定める「戦略マップ」となる文書です。
デジタル時代の「声の集め方」として
今回のオンライン募集は、デジタル空間を通じて政策づくりに人々の意見を取り込もうとする試みといえます。スマートフォンやインターネットを日常的に使う人が多いなか、オンラインで意見を集める方法は、より幅広い層の声にアクセスする手段にもなり得ます。
同時に、集まった311万件の声をどのように整理し、どのような形で第15次五カ年計画に反映していくのかは、今後注目されるポイントです。「全過程人民民主」というキーワードが、実際の政策内容や施策にどうつながっていくのかを見ていく必要があります。
私たちが読み取れるポイント
今回の動きからは、次のような点が読み取れます。
- オンラインの意見募集を通じて、中長期計画づくりに人々の声を取り込もうとしていること
- 指導部が「人々の生活実態を知り、広く声を聞く」姿勢を強調していること
- 五カ年計画が、国家の目標や主要任務、政策の方向性を示す中長期文書として位置づけられていること
2025年の今、2026〜2030年をにらんだ第15次五カ年計画をめぐる議論は進行中です。ネットから集まった多様な意見が、どのような形で最終的な計画に結実していくのか。今後の発表内容が、国際ニュースとしても注目されていきそうです。
Reference(s):
Xi urges studying online opinions in formulating 15th Five-Year Plan
cgtn.com







