中国BaiduのロボタクシーがLyftで欧州進出へ 独・英で2026年開始予定
中国のインターネット大手・百度(Baidu)が、自社の自動運転タクシー(ロボタクシー)を2026年に配車アプリLyftを通じてドイツと英国で展開する計画を明らかにしました。日本語で読める国際ニュースとして、自動運転技術をめぐる競争が新たな段階に入ろうとしています。
両社が発表した内容によると、サービス開始は各国の規制当局による認可が条件で、詳細なスケジュールは今後詰められる見通しです。
2026年、ドイツと英国でロボタクシー運行へ
百度は、自社の自動運転サービスApollo Goの車両をLyftのアプリ上から呼べるようにし、ドイツと英国の都市で運行を始める計画です。
Lyftと百度は発表の中で、今後数年かけてApollo Goの無人車両の台数を欧州全体で数千台規模まで拡大する方針も示しました。ただし、どの国にどの順番で展開するのかは明らかにされておらず、2025年12月時点で、ドイツと英国での初期運行に必要な認可にどれほど時間がかかるかも不透明です。
Lyftの欧州戦略と結びつく動き
Lyftにとっても今回の提携は、欧州での存在感を高める一手と位置づけられています。サンフランシスコに本拠を置くLyftは、2025年4月にドイツのタクシーアプリFreenowを買収することで合意したと発表しており、この買収が北米以外での最も大きな拡大だと説明していました。
欧州の配車・タクシー市場に足場を築きつつあるLyftにとって、百度のロボタクシーを自社アプリに取り込むことは、差別化とサービス拡充の両面で意味を持ちます。百度にとっては、既存の利用者基盤を持つLyftと組むことで、欧州での知名度と実利用データを一気に獲得しやすくなります。
アジア・中東でも広がる自動運転タクシー提携
百度は2025年11月にも、アジアと中東でUberと提携し、自社のロボタクシーを展開することで合意したと発表しています。今回のLyftとの協力は、その流れを欧州にも広げる試みといえます。
ロボタクシーの海外展開を進めているのは百度だけではありません。ライバル企業のWeRideは湾岸地域で事業を展開しているほか、2025年1月にはスイスでの小規模な実証プロジェクトを主導する企業に選ばれたと明らかにしました。
別の中国企業であるPony.AIも2025年5月、自社の自動運転タクシーを中東の重要な市場でUberのプラットフォーム上に年内に投入する契約を結んだと発表しています。中国発の自動運転企業が、アジア、中東、欧州と複数の地域で同時並行的に動いている構図が見えてきます。
中国発の自動運転、国内市場から世界へ
ロボタクシーはすでに、米国や中国の一部地域で限定的に走行しています。特に中国中部の都市・武漢では、500台を超えるロボタクシーの車両が指定エリアでアプリから呼び出せる体制になっており、自動運転サービスの代表的な事例となっています。
その動きはさらに広がっており、上海の金融街・浦東も最近、複数の企業にロボタクシー運行の許可を出しました。
中国のテック企業や自動車メーカーは近年、自動運転技術に数十億ドル規模の投資を行ってきました。競争の激しい国内の自動車市場では、単に価格やデザインだけでなく、運転支援や自動運転といった知能化された機能が新たな主戦場になっています。百度の海外展開は、こうした国内競争で鍛えられた技術を、世界市場でも生かそうとする動きと見ることができます。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回のニュースから、日本の読者がチェックしておきたい論点を整理すると、次のようになります。
- ロボタクシーが実証実験の段階から、配車アプリを通じた商用サービスとして国際展開されつつあること
- Baidu、WeRide、Pony.AIなど、中国発の自動運転企業がアジア、中東、欧州へと同時に進出し、国際的なプレーヤーになりつつあること
- 今後、各国の規制当局が安全性や交通ルールとの整合性をどう評価するかが、サービス開始のスピードと規模を大きく左右すること
日本でも渋滞やドライバー不足、地域交通の維持といった課題を抱えるなか、海外のロボタクシーの動きは、都市の移動手段やテクノロジーの使い方を考えるうえで重要なヒントになりそうです。2026年に向けて、ドイツと英国での百度とLyftの取り組みがどのように進むのか、引き続き注目されます。
Reference(s):
cgtn.com








