2025成都ワールドゲームズのメインメディアセンターMMCを探る video poster
2025年の成都ワールドゲームズに向けて、中国四川省・成都の大会メインメディアセンター(MMC)がオープンしました。世界約200のメディア組織と、約2,000人のメディア関係者を支える「情報の心臓部」です。
世界の報道陣をつなぐハブとしてのMMC
今回オープンしたMMCは、取材拠点であると同時に交通の乗り継ぎ拠点でもあり、大会期間中は毎日午前8時から午後10時まで運営される予定です。競技会場と市内を行き来する報道陣にとって、情報と移動の両方を支える中枢になります。
120席のメディアワークルームとオンラインニュースセンター
MMCの中心にあるメディアワークルームには、記者やカメラマン向けに約120席が用意されています。標準的な有線ネットワークと電源が完備されているほか、館内全域に無線LANが整備され、印刷サービスも利用できます。
取材の合間に競技の詳細を確認したり、ライブ映像をチェックできるオンラインニュースセンターも併設されています。大型LEDスクリーンには競技のライブ中継や最新情報が映し出され、現地にいない競技の様子もリアルタイムで把握できるようになっています。
112台分のロッカーと機材サポート
メディアワークルーム近くには、プロ仕様のカメラ機材などを保管できるロッカーが112台設置されています。長時間の取材に欠かせない高価な機材を安全に保管できるだけでなく、必要に応じて機材のメンテナンスやクリーニング、貸し出しといったサービスも提供される予定です。
移動の多い国際大会では、機材トラブルがそのまま報道の遅れにつながります。こうしたサポート体制は、現場で働くメディア関係者にとって大きな安心材料と言えそうです。
記者会見室:運営と選手の声を世界へ
MMC内の記者会見室は約100席規模で、大会期間中、さまざまなテーマの会見が行われる予定です。内容は、競技前の最新情報や運営状況、競技の組織やマーケティング、文化イベントの紹介、さらに大会終了後の振り返りまで多岐にわたります。
会見には、大会組織委員会の関係者や国際ワールドゲームズ協会の関係者に加え、選手代表も参加する予定です。ここで語られるコメントやストーリーが、ニュース記事や番組を通じて世界の視聴者へ届けられていきます。
ロボットが淹れるコーヒーも:メディアラウンジの工夫
取材の合間に一息つけるメディアラウンジには、ロボットコーヒーマシンが設置されています。大会期間中、毎日無料でコーヒーが提供され、利用者は好みに応じてカスタムラテアートを選ぶことができます。
ラテアートのデザインには、大会スローガンやマスコットが登場します。マスコットはジャイアントパンダとキンシコウ(金色のサル)で、いずれも中国を象徴する動物として知られています。ハード面の設備だけでなく、こうした遊び心のある演出も、世界の報道陣に大会の雰囲気を印象づける仕掛けと言えます。
国際放送センター:4,300平方メートルの「映像基地」
MMCの近くには、国際放送センター(IBC)が4,300平方メートルの規模で整備されています。ここでは、各競技会場から送られてくる映像や音声の信号を受け取り、世界各地の放送関係者に向けて配信するための技術サポートが行われます。
国際放送センターの役割は、現地の熱気を遅延なく、安定した品質で世界の視聴者に届けることです。映像制作や回線管理、バックアップ体制など、目に見えない部分が整っているからこそ、私たちは自宅やスマートフォンからスムーズに競技を視聴することができます。
なぜメディアセンターが重要なのか
大規模な国際スポーツ大会では、スタジアムや競技場と同じくらい、メディアセンターや国際放送センターの存在が重要になります。情報インフラとしてのMMCには、次のような役割があります。
- 競技結果や記録を、世界中の視聴者や読者に迅速かつ正確に伝える
- 選手や関係者の声を、多言語で発信する拠点となる
- 交通・機材・通信環境を一体的に整え、取材の効率を高める
- 各国メディア同士が交流し、大会のストーリーを共有する場となる
SNSや動画配信が当たり前になった今、ニュースのスピードと質を両立させるには、こうした専用施設の存在が欠かせません。観客やオンライン視聴者が目にする「ハイライトの1本」の裏側には、MMCのような現場のインフラが控えています。
スポーツの「舞台裏」をどう見るか
今回、CGTNのスポーツ番組であるSports Sceneの朱曼丹記者がMMCの内部を案内し、その設備や動線を紹介しました。巨大スクリーンが並ぶ作業スペースから、ロボットコーヒーマシンがあるラウンジまで、大会を支える「舞台裏」の姿が浮かび上がっています。
競技そのものだけでなく、その裏側にある情報インフラや働く人々に目を向けることで、国際スポーツイベントの見え方は少し変わってきます。2025年の成都ワールドゲームズでも、こうしたメディアセンターの機能が、世界の視聴者と選手たちをつなぐ重要な役割を果たしていきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








