2025年成都ワールドゲームズ、CGTNが挑む知られざる競技の中継革新 video poster
まもなく開幕する2025年成都ワールドゲームズを前に、CGTNのスポーツ番組「Sports Scene」とホストブロードキャスターが、どのように多様な競技を世界に伝えようとしているのかが注目されています。国際スポーツ放送(ISB)のCEO、ウルスラ・ロメロ氏が番組で語った戦略からは、マイナー競技を含む国際大会の「見せ方」が大きく変わりつつあることが見えてきます。
2025年成都ワールドゲームズ開幕へ:ホストブロードキャスターの役割
2025年成都ワールドゲームズは、木曜の夜に公式開幕を迎える予定です。ホストブロードキャスターは、世界中の視聴者に向けて大会を伝える中核的な存在であり、その制作を担う一つがCGTNの「Sports Scene」です。
番組では、長年国際大会の映像制作を手がけてきたISBのロメロ氏が登場し、今回の大会で準備している「革新的なカバレッジ(中継・報道のあり方)」について語りました。ロメロ氏にとって重要なのは、「競技が正しく、そして魅力的に伝わること」だといいます。
知られていない競技ほど、映像表現の自由度が高い
ロメロ氏が強調したのは、あまり知られていない競技こそ、放送側にとって表現の自由度が高いという点です。綱引きやライフセービングのように、一般にはなじみの薄い競技は、固定化された「見せ方」が少ない分だけ、カメラワークや構成を工夫しやすいと指摘しました。
- 綱引き:単純な力比べに見えがちな競技を、選手の表情やチームワークにフォーカスして描ける
- ライフセービング:スピードだけでなく「救助」という物語性を映像で伝えやすい
ルールや見どころが広く知られていない競技では、放送側が「どこを切り取り、どう説明するか」がそのまま視聴体験を形づくります。ロメロ氏の発言からは、単に競技の結果を映すだけではなく、視聴者がそのスポーツを理解し、楽しめるようにすることが、ホストブロードキャスターの重要な使命であることがうかがえます。
非五輪種目が中心、それでも五輪への「窓」となる競技も
ワールドゲームズの多くの競技は、オリンピックには採用されていない「非五輪種目」です。しかし今回の成都大会では、3年後に開催予定の2028年ロサンゼルス夏季オリンピックで実施される競技も含まれています。
番組によると、ロサンゼルス大会で採用される予定の競技には、次のようなものがあります。
- 野球
- ソフトボール
- ラクロス
- スクワッシュ
- フラッグフットボール
ロメロ氏は、これらの競技はオリンピックにもつながるため、放送上より大きな注目を集めやすいと認めつつも、「すべての競技をできる限り平等に扱うこと」を重視していると語りました。これは、スター競技だけでなく、多様なスポーツに光を当てるというワールドゲームズの精神とも重なる姿勢です。
視聴者にとっては、ロサンゼルス五輪で再び目にするかもしれない競技を「先取り」しつつ、その周辺にあるマイナー競技の世界にも触れられる機会になると言えます。
ホスト都市・成都のスポーツ文化に注目
ロメロ氏は過去2年間で10回成都を訪れたといい、ホスト都市としての成都に強い印象を持っていると明かしました。特に次の点を評価しています。
- 深いスポーツ文化:市民レベルでスポーツが根付いていること
- 世界大会を支える力:大規模な国際イベントを運営できる能力
ロメロ氏は、今回のワールドゲームズをきっかけに、成都が今後もより多くの国際的なスポーツ大会を開催してほしいと期待を寄せています。大会の映像には、競技だけでなく、スタジアムの雰囲気や街の表情も映り込みます。そうした意味でも、スポーツ中継は都市の魅力を伝える「窓」として機能します。
日本の視聴者がチェックしたいポイント
デジタルネイティブ世代を中心に、スマートフォンで国際スポーツを視聴することが当たり前になりつつある今、今回の中継から学べるポイントは少なくありません。日本の視聴者・メディアの目線で見ると、特に次の点が注目されます。
- マイナー競技をどう「初めて見る人」に分かりやすく伝えるのか
- オリンピック関連競技と、それ以外の競技への「見せ方」のバランス
- 選手のストーリーや背景をどこまで映像に織り込むのか
- ホスト都市・成都の風景や観客の盛り上がりをどう切り取るのか
2025年の今、スポーツの楽しみ方はテレビだけでなく、短いクリップやハイライトなど多様な形に広がっています。そうした変化の中で、成都ワールドゲームズの中継は、「スポーツを世界と共有するとはどういうことか」をあらためて考えさせてくれる場になりそうです。
知られている競技だけでなく、綱引きやライフセービングのような競技にどのような光が当てられるのか。大会の開幕とともに、その映し方にも注目していきたいところです。
Reference(s):
CGTN Sports Scene explores innovative coverage of 2025 World Games
cgtn.com








