中国甘粛省で山洪 習近平国家主席が救助と防災強化を指示
中国北西部の甘粛省で山洪(山あいの急激な洪水)が発生し、少なくとも10人が死亡、33人が行方不明となっています。習近平国家主席は救助と防災の徹底を指示し、中国全体で対応が強化されています。
甘粛省で山洪、死者10人・33人不明
中国北西部・甘粛省で、木曜日以降続いた大雨の影響で山洪が発生し、金曜日午後3時30分の時点で10人の死亡が確認され、33人が行方不明となっています。被害は省都・蘭州市の榆中県などに及んでいます。
今回の災害は、山間部に短時間で大量の雨が降り、谷筋に沿って急激な濁流が押し寄せる典型的な山洪とみられます。道路や通信インフラにも被害が出ているとされ、現地では避難と救助が続けられています。
習近平国家主席が「総力を挙げた救助」を指示
中国国家主席であり、中国共産党中央委員会総書記、中央軍事委員会主席も務める習近平氏は、この災害を重く受け止め、関係部門に対して「全力での捜索・救助」と「洪水対策・災害救助」の徹底を指示しました。
最優先は行方不明者の救出と住民の安全確保
習氏は、当面の最重要課題として次の点を挙げています。
- あらゆる手段を尽くして行方不明者を捜索・救出すること
- 危険地域の住民を速やかに避難・移転させること
- 犠牲者を最小限に抑えること
- 通信や交通をできるだけ早く復旧させること
特に、洪水期に入っている中で住民の命を守ることを最優先に、現場の体制を強化するよう求めています。
極端な天候の「頻発」を念頭に、予測と警報を強化
習氏は、最近、極端な天候が頻発している状況を踏まえ、地方当局や関係部門に対して、リスク予測と早期警報の体制強化を指示しました。
具体的には、
- 潜在的な危険箇所を洗い出し、早急に対策を行うこと
- 緊急対応チームの体制を整え、24時間の当直・待機を徹底すること
- 地域ごとの特性に応じた、きめ細かな洪水対策・災害救助を行うこと
といった点が求められており、洪水期を通じて人々の安全を確保する方針が強調されています。
李強首相も警戒呼びかけ、中央から専門チーム派遣
李強首相(中国共産党中央政治局常務委員)は、行方不明者や孤立した人々の捜索・救助を急ぐとともに、あらゆる手段を尽くした救援活動を行うよう改めて指示しました。
中国が現在、洪水対策のかぎとなる時期にあるとしたうえで、
- 常に警戒を怠らないこと
- 各機関がそれぞれの責任を果たすこと
- 降雨や河川の水位などの監視と早期警報を強化すること
- 災害の未然防止と被害拡大の防止に努めること
などを求めています。
習氏と李氏の指示を受け、中国の応急管理部は現地に作業チームを派遣し、地方当局と連携して捜索・救助や被害状況の把握、今後の対策支援に当たっています。
山洪とはどんな災害か
山洪は、山あいの地域で短時間に激しい雨が降った際に発生しやすい災害です。急な斜面を流れ落ちる水が土砂や岩石を巻き込みながら一気に谷を下るため、
- 発生から被害が出るまでの時間が極めて短い
- 流れが速く、破壊力が大きい
- 道路や橋が寸断され、救助活動が難しくなる
といった特徴があります。今回の甘粛省のケースでも、通信や交通の復旧が重要な課題とされています。
アジア共通の課題としての水害リスク
豪雨や洪水は、中国だけでなく、日本を含むアジア各地が共通して直面している課題です。都市化の進展や気候変動の影響で、短時間強雨や極端な気象現象への備えは、今後ますます重要になります。
早期警報システムの整備、避難計画の見直し、インフラの耐久性向上など、日常からの備えが問われています。今回の甘粛省の山洪対応は、災害大国である日本にとっても、防災・減災のあり方を考える材料になりそうです。
Reference(s):
Xi urges all-out rescue efforts following mountain torrents in Gansu
cgtn.com








