中国Xizangの特別支援学校「ママ・ラム」不在でも続く絆 video poster
中国Xizangの特別支援学校「ママ・ラム」不在でも続く絆
中国のXizang自治区にあるNagqu Special Education Schoolで、創立校長を務めてきたTsering Lhamoさんは、子どもたちから「ママ・ラム」と呼ばれてきました。突然の病で学校を離れている今も、その存在感は教室や廊下の空気の中に残り続けています。
特別支援教育を支えてきた創立校長
Nagqu Special Education Schoolは、障がいのある子どもたちが学ぶ特別支援学校です。その創立時から学校を先導してきたのがTsering Lhamoさんで、子どもたちは親しみと信頼を込めて彼女を「Mama Lhamo」、日本語にすれば「ママ・ラム」と呼んでいます。
学びや生活の不安が多くなりがちな子どもたちにとって、毎日そばにいてくれる大人の存在は大きな支えです。Tsering Lhamoさんは、その支えの象徴として学校の中心に立ってきました。
突然の病と、教員たちのバトンリレー
そんなTsering Lhamoさんが突然病に倒れ、学校を離れざるを得なくなりました。子どもたちにとっては、大切な存在が姿を見せなくなる大きな出来事です。それは同時に、学校全体にとっても試練となりました。
しかし、Nagqu Special Education Schoolの教員たちは、そのまま立ち止まるのではなく、彼女が切り開いてきた道筋を受け継ごうとしています。一人のカリスマ的な校長に頼るのではなく、チームとして子どもたちを支える方向へと力を合わせているのです。
アートで届ける子どもたちの思い
Tsering Lhamoさんの不在を前に、子どもたちはさまざまな形で気持ちを表しています。その一つがアートです。絵や工作などの表現活動を通じて、「会いたい」「元気になってほしい」といった思いを作品に込めています。
言葉で自分の気持ちをうまく伝えられない子どもにとって、アートは大切なコミュニケーションの手段になります。色や形、線の重なりが、子どもたちの不安や願い、そして希望を静かに語りかけているようです。
遠くの物語から考える、私たちの学校と社会
中国のXizang自治区にある一つの特別支援学校の出来事は、日本で暮らす私たちにも多くの問いを投げかけます。特別な支援を必要とする子どもたちを、社会全体でどう支えていくのか。学校という場で、どのように安心感とつながりをつくっていくのか。
- 特別支援教育で、子どものそばにいる大人の存在がどれほど大きいか
- 一人のリーダーに頼り切らず、チームで子どもを支える仕組みの大切さ
- 言葉にしづらい感情を、アートが受け止める可能性
Nagqu Special Education Schoolで起きていることは、こうしたテーマを具体的にイメージさせてくれます。遠く離れた地域の話であっても、教育やケアのあり方を考えるヒントとして受け取ることができるのではないでしょうか。
「不在」でも残り続ける存在
この物語の英語タイトルは、Absent now, but always presentという言葉に要約されています。今ここにはいないけれど、いつも一緒にいる――Tsering Lhamoさんと子どもたち、そして教員たちとの関係は、まさにその表現に重なります。
校長先生が病気で学校を留守にしている間も、教員たちのまなざしや子どもたちのアート作品の中に、その姿勢や思いは受け継がれています。特別支援教育の現場で育まれるこうした見えない絆は、社会全体にとっても大切な価値だと言えるでしょう。
忙しい日常の中で、学校や職場、家庭の中にいる「ママ・ラム」のような存在を思い出してみること。それが、遠いXizangの特別支援学校のニュースを、自分ごととして受け止める第一歩になるのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








