中国・甘粛省で豪雨の山洪 死者13人 行方不明30人に
中国・甘粛省で豪雨の山洪 死者13人 行方不明30人に
中国北西部・甘粛省Yuzhong県で発生した豪雨による山洪(山あいで起きる急な洪水)で、死者が13人に増え、30人が行方不明となっています。現地当局によりますと、土曜日正午(現地時間)時点の集計です。
豪雨がもたらした山洪 短時間で220ミリ超
今回の災害は、木曜日の夜から金曜日にかけてYuzhongや、省都のLanzhou市などを激しい雨が襲ったことが引き金となりました。現地の観測によると、金曜正午までの最大降水量は220.2ミリに達し、複数の郷(タウンシップ)が深刻な影響を受けています。
約1万人が避難 道路やライフラインも被害
甘粛省政府の説明では、Yuzhong県ではこれまでに9,828人が安全な場所へ避難し、取り残されていた人のうち443人が救出されました。
山洪は少なくとも8つの郷に被害をもたらし、次のような影響が出ています。
- 道路の寸断や土砂による通行止め
- 送電設備の損傷による停電
- 通信設備の故障による通信障害
- 農地の冠水や住宅の損壊
金曜日の午後、記者がYuzhong県のChengguan郷にあるXinglong小学校付近を取材したところ、倒木を含む濁流が道路をふさぎ、一部の場所では泥が30センチ以上堆積していたといいます。道路脇には壊れた車両が並び、住宅1階部分の家具が外に流れ出している様子も確認されました。
最高レベルの警報と緊急対応
金曜午後8時には、甘粛省自然資源庁と気象当局が共同で、地質災害に関する赤色警報を発表しました。これは中国の4段階警報のうち最も高いレベルで、今後24時間以内にYuzhongやLongnan市内のWudu区、Wen県、Kang県などで地滑りなどの災害が発生するおそれがあると警告しています。
また省の水利当局によると、Lanzhou市は同日午後6時、洪水への緊急対応レベルを第3級から最高の第1級へと引き上げました。4段階の緊急対応の最上位にあたる措置で、関係機関による24時間体制の監視や、住民の早期避難などが求められます。
2,700人規模で救助・復旧が進行中
甘粛省当局は、これまでに2,700人を超える救助要員を現地に派遣し、車両や重機など980台、緊急物資8,530セットを投入しています。
現在も、行方不明者の捜索や救助活動に加え、損傷したインフラの応急復旧、被災した住民の避難と生活再建に向けた支援が続いています。
頻発する豪雨災害と今後の課題
山あいの地域で起きる山洪は、短時間の集中的な豪雨で発生しやすく、道路や住宅が川沿いに集中する地域では被害が大きくなりがちです。今回の甘粛省の災害も、急激な増水と土砂の流出が被害を拡大させたとみられます。
中国北西部の内陸地域では、豪雨や洪水による被害が各地で報じられており、都市部の拡大やインフラ整備が進む一方で、気象リスクを前提とした土地利用や避難計画づくりをどう進めるかが課題となっています。
日本でも各地で豪雨や土砂災害が問題となっている中、今回の国際ニュースは、山あいの地域で暮らす人びとの安全をどう守るのかという共通の問いを投げかけています。防災・減災の取り組みをどこまで日常の中に組み込めるかが、地域社会の強さを左右しそうです。
日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、遠く離れた地域の災害を自分事として考えるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Death toll in mountain torrents in NW China's Gansu rises to 13
cgtn.com








