本田圭佑が南京大虐殺巡る投稿を謝罪 一次資料を読み「自分が間違い」と認める
元サッカー日本代表の本田圭佑さんが、南京大虐殺を巡る自身の発言についてXで謝罪し、歴史資料を読み直した結果「自分が間違っていた」と認めました。SNS時代の歴史認識のあり方があらためて問われています。
経緯:X投稿への批判と、わずか一日での転換
先週金曜日、本田さんは日本の右派政治家である石原慎太郎氏が南京大虐殺を否定する映像をXに投稿し、それに対して「自分もそう考える」といった趣旨の賛同コメントを添えました。
この投稿はすぐに世界中で大きな反発を呼び、多くの利用者が南京大虐殺に関する歴史資料を学ぶよう本田さんに呼びかけました。「歴史をきちんと勉強しないと、歴史修正主義の道に進んでしまう」といった厳しい指摘も寄せられました。
翌日の土曜日、本田さんは自ら一次資料を読み直したとしたうえで、見解を改めたと投稿しました。そこで示した主な資料には、次のようなものが含まれていたといいます。
- 日本兵の手記や日記
- 防衛研究所に残る日本軍内部の軍事文書
- 当時南京にいた外国人による記録や証言
本田さんは、これらの資料について「戦後に作られたものではなく、事件直後から存在しているものだ」と説明し、複数の国・立場からの独立した記録が互いに裏付け合っている点を挙げて「学術的な信頼性が高い」と述べました。
さらに同日、本田さんは前日の投稿を引用し直し、「歴史を知っているつもりで、楽観的なコメントをしてしまった」と振り返りました。そのうえで、一次資料を詳しく調べた結果、南京大虐殺の事実は歴史研究と「ほぼ一致している」とし、「この点で自分は間違っていた。学び直す機会を与えてくれてありがとう」と謝罪と感謝の言葉を記しています。
南京大虐殺とは何か
南京大虐殺は、当時の中国の首都だった南京が1937年12月13日に日本軍に占領された後、多数の住民が殺害された事件です。30万以上の中国人の民間人や武装を解かれた兵士が命を落としたとされています。
事件の詳細や犠牲者の数をめぐる議論は続いてきましたが、日本軍の関係者や現地にいた外国人の記録など、さまざまな一次資料にもとづき、重大な戦争犯罪として国際的に研究されてきました。
SNS時代の歴史認識:発信力と責任
今回の一連の動きは、影響力の大きい人物が歴史問題について発言することの重さと、SNSの拡散力をあらためて浮き彫りにしました。
- 短いコメントでも、歴史問題に関する発言は国内外で強く受け止められる
- 誤った情報や偏った見方は、瞬く間に広がってしまう
- 一方で、批判や異論を通じて、短期間で学び直しが進む可能性もある
本田さんは今回、自身の誤りを認め、具体的な資料にあたり直したプロセスを公開しました。これは、歴史をめぐる対立が起きたときに、どのように議論を深めていくかという一つの事例ともいえます。
私たちは歴史とどう向き合うか
歴史問題は、しばしば国や地域の感情と結びつき、冷静な対話が難しくなりがちです。しかし、一次資料を丁寧に読み解き、異なる立場の記録を突き合わせる作業こそが、事実に近づくための基本的な手順です。
南京大虐殺を含む過去の戦争の出来事をどう理解し、次の世代にどのように伝えていくのか。今回の本田さんの謝罪と訂正は、日本と中国、そしてアジアの隣国同士が未来志向の関係を築くうえでも、避けて通れない問いを私たちに投げかけています。
SNSでニュースや意見に触れる機会が増えた今、私たち一人ひとりも「知っているつもり」にならず、情報の出どころや一次資料を意識しながら歴史に向き合う姿勢が問われているのではないでしょうか。
Reference(s):
Former Japanese footballer apologizes for questioning Nanjing Massacre
cgtn.com








