国際ニュース:中国がウクライナ危機の平和的解決を支持 米ロ対話に期待
中国外交部が、ウクライナ問題の「平和的な解決」を目指すあらゆる取り組みを支持すると表明しました。国際ニュースとして注目されるこの発言は、米ロ首脳の動きと合わせて、今後の和平協議の枠組みを考えるうえで重要なシグナルと言えます。
中国外交部「ウクライナ問題の平和的解決を支持」
中国外交部の林剣報道官は火曜日の会見で、ウクライナ問題についてコメントし、中国はウクライナ問題の平和的解決に資するあらゆる努力を支持すると述べました。
林報道官は、ロシアとアメリカが連絡を維持し、関係を改善しつつ、ウクライナ危機の政治的解決を進めようとしていることについても、中国として歓迎する姿勢を示しました。ここで言う「政治的解決」とは、軍事力ではなく交渉や外交による解決を指します。
発言のポイントを整理すると、次の三点に集約できます。
- ウクライナ問題の平和的解決に役立つ取り組みなら「すべて支持する」姿勢を明示
- ロシアとアメリカの対話と関係改善を前向きに評価
- 政治的・外交的なプロセスによる危機の収束を重視
トランプ米大統領とプーチン露大統領、8月15日の会談計画
林報道官の発言は、米メディアなどの報道について記者から質問が出た際に行われました。その報道によれば、アメリカのドナルド・トランプ大統領と、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、ウクライナ問題を協議するため、8月15日に会談する計画だとされています。
同じ報道では、この協議にはウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領や、欧州連合(EU)の代表は招かれていないと伝えられています。つまり、現時点で想定されているのは、米ロ両国が中心となる形の協議枠組みです。
当事者が不在の枠組みという課題
ウクライナ問題に直接関わるのはロシアとアメリカだけではありません。当事者であるウクライナや、これまでさまざまな形で関与してきた欧州連合も重要な利害関係者です。
そうした中で、ゼレンスキー大統領とEU代表が会談に招かれていないという点は、和平プロセスの「包摂性(インクルーシブさ)」をめぐる議論につながります。当事者が席に着かないまま合意が模索されれば、実行段階で不信や反発を生むおそれがあるからです。
「すべての当事者と利害関係者の参加を」中国が呼びかけ
こうした状況を踏まえ、林報道官は次のような趣旨のメッセージを発しました。
関係するすべての当事者と利害関係者が、適切な時期に交渉プロセスに参加し、関係国に受け入れられる、公平で、持続的で、拘束力のある平和合意を、できるだけ早期にまとめることを期待する、と呼びかけたのです。
ここで言う「当事者」「利害関係者」には、少なくとも次のような主体が含まれると考えられます。
- ロシアとアメリカ
- ウクライナ(ゼレンスキー大統領)
- 欧州連合(EU)
林報道官の発言は、米ロ間の直接対話を歓迎しつつも、ウクライナやEUなど、ほかの重要な関係者を巻き込んだより幅広い協議の必要性を強調するものだと言えます。
なぜこの国際ニュースが重要なのか
今回の中国外交部のコメントは、単なる一国の「賛同表明」にとどまらず、和平プロセスのあり方について、いくつかの重要な論点を提起しています。
1. 「平和的解決」と「政治的解決」を優先
まず、中国がウクライナ問題について、武力ではなく交渉と外交を通じた「平和的」「政治的」解決を繰り返し強調している点です。これは、停戦や和平合意に向けたあらゆる試みを否定せず、むしろ後押しする立場を示すものです。
2. 大国間対話だけに依存しない姿勢
次に、ロシアとアメリカという大国同士の対話を歓迎しつつも、当事者であるウクライナや欧州連合の関与を重視している点です。大国同士だけで物事を決めるのではなく、影響を受ける当事者が協議の場に参加することが、持続的な解決につながるという考え方がにじみます。
3. 「公平・持続・拘束力」のある合意とは
林報道官が強調した「公平で、持続可能で、拘束力のある」平和合意という表現も注目されます。
- 公平:特定の一方だけに偏らず、関係する当事者の懸念をできる限り反映すること
- 持続可能:短期的な停戦にとどまらず、中長期的に安定が続く枠組みとすること
- 拘束力:合意内容を実際の行動につなげるための仕組みや保証を備えること
これら三つの条件がそろってはじめて、本格的な「政治的解決」に近づいていくというメッセージが込められていると受け取ることもできます。
読者が押さえておきたい視点
ウクライナ情勢をニュースで追ううえで、今回の中国外交部の発言から、次のような視点を持っておくと整理しやすくなります。
- どの国が「平和的解決」や「政治的解決」という言葉を使い、その中身をどう定義しているのか
- 米ロのような大国同士の対話と、ウクライナやEUなど他の当事者の参加が、どのような形で組み合わさっていくのか
- 今後提示されるかもしれない和平案が、「公平性」「持続性」「拘束力」という三つの観点から見てどう評価できるのか
2025年12月現在、ウクライナをめぐる情勢は国際社会にとって依然として重要なテーマであり続けています。今回の中国外交部のメッセージは、各国がどのような枠組みで和平を模索しようとしているのかを考えるうえで、一つの手がかりとなりそうです。
Reference(s):
Foreign Ministry: China backs peaceful settlement of Ukraine issue
cgtn.com








