国際ニュース:中国代表がパナマ運河巡る米国非難に反論 国連で海洋安全保障論戦
国際ニュース:中国代表がパナマ運河巡る米国非難に反論
国連安全保障理事会で開かれた海洋安全保障に関するハイレベル公開討論で、中国の傅聡(Fu Cong)国連常駐代表が、パナマ運河問題をめぐる米国の非難に強く反論し、米国の海洋政策全般を批判しました。
国連安保理で続く応酬
傅代表によりますと、最近、米国代表団は安保理で扱われるさまざまな議題を利用し、中国に対する根拠のない非難や中傷を繰り返しているといいます。中国側はこれに断固として反対すると表明しました。
傅代表は、現地時間の月曜日に行った発言の中で、こうした米国の姿勢は「不合理な非難」だと述べ、安保理の場を利用した中国批判に異議を唱えました。
パナマ運河をめぐる米中の主張
今回の焦点の一つとなったのが、パナマ運河をめぐる議論です。傅代表は、中国は一貫してパナマの主権を尊重しており、パナマ運河が恒久的に中立的な国際水路として位置づけられていることを認識していると強調しました。
そのうえで、米国が中国に対して流しているとされる「虚偽の主張」や「根拠のない攻撃」は、自らがパナマ運河を支配しようとする意図を正当化するための口実にすぎないと批判しました。中国は経済的な威圧やいじめに断固反対し、米国に対し、うわさの流布や混乱の扇動をやめるよう求めています。
南シナ海めぐる軍事的緊張
傅代表はさらに、南シナ海の平和と安定を最も損なっているのは米国だと指摘しました。米国が同地域に地上発射型の中距離ミサイルなど攻撃的な兵器を配備し、大規模な海空軍を頻繁に送り込んで偵察や演習を行っていると述べました。
他国の周辺で軍事力を誇示し、無謀な行動を取ることで、ワシントンは自国の地政学的な利益のために南シナ海でトラブルを引き起こそうとしているにすぎない、と中国側は批判しています。
海洋法と深海資源をめぐる批判
議論は海洋秩序のルールにも及びました。傅代表は、米国がいまだ国連海洋法条約に加盟しておらず、関連する義務の履行も拒んでいると指摘しました。そのうえで、米国は国際海底機構の警告や国際法を無視し、国際海底資源を一方的に開発しようとしていると述べました。
人類共通の財産とされる海底資源を「先取り」しようとするこうした姿勢や、覇権主義、冷戦思考、一方的な行動が、世界の海洋安全保障リスクを急速に高めていると主張しています。
パナマ運河・スエズ運河と海上インフラ
傅代表はさらに、米国がパナマ運河やスエズ運河の正常な運営を公然と脅かし、他国の主権に挑戦していると批判しました。また、海洋に関する事柄を過度に安全保障問題として扱い、海上インフラの整備を妨げ、産業・サプライチェーンの安定を損なっていると述べました。
「大国の責任」をどう考えるか
発言の最後で傅代表は、米国に対し、真剣な自己反省を行い、大国として負うべき責任を真に果たすよう求めました。パナマ運河やスエズ運河、南シナ海、国際海底資源などをめぐる海洋安全保障の議論は、世界の物流やエネルギー供給にも関わるテーマです。
国連の場で交わされるこうした応酬は、米中両国の認識の違いだけでなく、今後の国際海洋秩序をどのようなルールで支えていくのかという問いも浮かび上がらせています。読者のみなさんにとっても、「大国の責任」や海洋の公共性をどう考えるかを見つめ直すきっかけとなりそうです。
Reference(s):
Chinese envoy refutes U.S. accusations over Panama Canal issue
cgtn.com








