成都ワールドゲームズ武術サンダ:中国が金3・銀1の強さを示す
2025年の成都ワールドゲームズで行われた武術サンダの決勝で、中国代表が金メダル3個と銀メダル1個を獲得し、競技の主役となりました。アジアや中東、アフリカからも実力者が台頭し、武術サンダの国際化が浮き彫りになった一日でした。
成都ワールドゲームズの武術サンダで中国が存在感
大会の火曜日に行われた武術サンダ6階級の決勝で、中国は女子2階級と男子1階級で金メダル、さらに女子1階級で銀メダルを獲得しました。開催地である中国・成都でのワールドゲームズという舞台で、開催国としての実力を示した形です。
一方で、インドがワールドゲームズの武術種目で初のメダルを手にするなど、アジア各国や中東、アフリカ勢の健闘も目立ちました。
女子3階級:金2・銀1、中国とアジア勢が拮抗
女子52キロ級:チェン・モンユエが完勝、インドは歴史的銀
女子52キロ級では、中国のチェン・モンユエが登場すると、地元の大きな声援を受けながら主導権を握りました。効果的な蹴り技を何度も決め、インドのナムラタ・バトラに対し、3本勝負で2対0とストレート勝ちしました。
チェンが金メダルを獲得した一方で、ナムラタ・バトラの銀メダルは、インドにとって成都ワールドゲームズの武術種目で初めての表彰台となり、インド武術界にとって大きな一歩となりました。
女子60キロ級:リー・ジーチンが成都で再び頂点に
続く女子60キロ級では、中国のリー・ジーチンがベトナムのグエン・ティ・トゥ・トゥイを2対0で下し、金メダルを手にしました。試合を通してリーは安定した攻防を見せ、相手に主導権を渡しませんでした。
リーは2年前の成都ユニバーシアードでも優勝しており、成都の地で再び頂点に立ったことになります。試合後には「成都でまた金メダルを獲れてとてもうれしいです。世界中から強い選手が増えていて、武術の影響力が広がっていることを感じます」と語り、競技の国際的な広がりに手応えを示しました。
女子70キロ級:イランが逆転で金メダル
女子70キロ級決勝では、中国のジュ・ハイランが第1ラウンドを先取しましたが、その後の2ラウンドをイランのセイエダ・ヤサマン・バーゲルザデフヴァスカスが取り返し、逆転で金メダルを獲得しました。
ジュは積極的な攻めで先に流れをつかんだものの、試合が進むにつれて相手の対応力が上回る展開となりました。中国にとっては惜しい敗戦でしたが、イランにとっては女子サンダでの大きな成果となりました。
男子の部:タン・スーシュオが圧巻の一本勝ち
男子56キロ級:中国が3つ目の金メダル
男子56キロ級決勝では、中国のタン・スーシュオがベトナムのドー・フイ・ホアンを圧倒しました。強烈な投げ技や足払いを次々と決め、相手を何度もサンドボックス外にはじき飛ばす場面もあり、1ラウンドのうちに12ポイントを奪って試合を終わらせました。
この勝利で、中国は武術サンダで3個目の金メダルを獲得し、開催国としての存在感を一層強めました。
男子85キロ級:エジプトが接戦を制す
男子85キロ級では、エジプトのアルフセイン・ワフダンがイランのモハンマドレザ・リギを2対1で下し、タイトルを手にしました。互いに一歩も引かない接戦の末、アルフセインがわずかなポイント差を守り切りました。
この階級では、アフリカ勢であるエジプトの優勝が際立ち、武術サンダがアジア以外にも広がっている流れを象徴する結果となりました。
男子70キロ級:韓国と中国香港の激闘
男子70キロ級決勝は、韓国のソン・ギチョルと、中国香港出身のチョン・ヤットラムの対戦となりました。結果はソンが2対1で勝利し、韓国に金メダルをもたらしました。
フットワークと打撃のバランスに優れたソンと、粘り強く食らいつくチョンの攻防は拮抗し、最後まで勝敗の読めない展開となりましたが、わずかな差で韓国が頂点に立ちました。
武術サンダとはどんな競技か
今回の国際ニュースの舞台となった武術サンダは、中国武術をベースにしたフルコンタクト(実際に打撃を当てる)スタイルの格闘競技です。パンチやキックに加え、投げ技や足払いも認められている点が特徴で、見た目はキックボクシングにも近いダイナミックな試合展開になります。
ワールドゲームズでは、女子3階級と男子3階級の計6階級で実施され、試合形式はボクシングと同様にラウンド制で行われます。リング上には審判が入り、安全面に配慮しながらも、激しい攻防が繰り広げられます。
広がる武術サンダの国際競争
今回の成都ワールドゲームズの結果からは、いくつかのポイントが見えてきます。
- 中国は依然として武術サンダの強豪であり、特に女子の軽量級と男子の軽量級で高い完成度を示したこと
- インドが初めてワールドゲームズの武術でメダルを獲得し、新興勢力として存在感を見せたこと
- イラン、エジプト、韓国など、アジアとアフリカの国々が複数の階級で優勝し、競技レベルが世界的に拡大していること
デジタルネイティブ世代や格闘技ファンにとって、武術サンダは動画映えするダイナミックな競技です。一方で、技術の駆け引きや国ごとのスタイルの違いなど、じっくり見れば見るほど発見も多く、国際ニュースとしてもスポーツ文化としても注目する価値があります。
成都での大会を通じて、武術サンダは中国だけでなく、アジア、アフリカ、さらには世界へと広がるポテンシャルをあらためて示したと言えるでしょう。
Reference(s):
China dominate wushu sanda at Chengdu World Games with three golds
cgtn.com








