中国がEU拠点の2銀行に対抗措置 ロシア制裁への報復で取引禁止
中国がEU域内に拠点を置く銀行2行に対抗措置を発動しました。背景には、ロシア制裁の一環として中国の金融機関がEUの制裁リストに加えられたことへの反発があります。
中国、EU拠点の2銀行を対抗措置リストに追加
中国商務省は水曜日、EU域内に拠点を置く銀行であるUAB Urbo BankasとAB Mano Bankasの2行を、中国の対抗措置リストに追加したと発表しました。
この決定により、中国本土の組織や個人は、これら2行と次のような活動を行うことが禁止されます。
- 関連する金融取引
- 業務上の協力
- その他の関連活動
具体的な取引の範囲や期間などの詳細は明らかにされていませんが、両行を利用していた企業や個人は、今後の資金決済や取引ルートの見直しを迫られる可能性があります。
中国商務省「中国企業の正当な権益が侵害された」
商務省によると、今回の対抗措置は、今年7月にEUがロシアへの制裁の一環として、中国の金融機関2行を制裁リストに加えたことへの対応です。
商務省は声明で、EUによる制裁は「国際法および国際関係の基本的な規範を著しく侵害し、中国企業の正当な権益を重大に損なうものだ」と強く批判しました。
中国側は、自国の企業が、第三国であるロシアへの制裁措置の中で制裁対象とされたことに強い懸念を示しているといえます。
背景:EUの対ロシア制裁と中国金融機関
EUは今年7月、ロシアに対する制裁措置を拡大する中で、中国の金融機関2行を制裁リストに含めました。今回の中国の発表は、その動きに対する対抗措置として位置づけられています。
一般に、制裁リストに掲載されると、当該の金融機関との取引は制限され、国際送金や資金調達などに大きな影響が生じる可能性があります。そうした中で、中国がEU域内の銀行2行を対象に取引禁止措置を講じたことは、制裁をめぐる応酬が金融分野にも広がっていることを示しています。
国際法と「国際関係の基本的な規範」をどう見るか
商務省は、EUの制裁が「国際法および国際関係の基本的な規範」に違反していると指摘しました。一般的に、国際関係の基本的な規範には、主権の尊重、内政不干渉、平等互恵といった原則が含まれるとされています。
第三国への制裁に他国の企業を巻き込むやり方が、こうした原則に沿うのかどうかについては、各国や専門家の間でも評価が分かれ得るテーマです。今回の中国の対抗措置は、そうした国際秩序やルールのあり方をめぐる議論の一端でもあります。
企業・投資家が注視すべきポイント
今回の中国とEUの動きは、国際ニュースとしてだけでなく、実務面でもさまざまな影響を持つ可能性があります。特に、グローバルに事業を展開する企業や金融機関にとっては、制裁や対抗措置の連鎖がリスクとなり得ます。
- 中国とEUの間で、今後さらに制裁や対抗措置の対象が広がるか
- 国際決済や貿易金融のコストや手続きが複雑化するか
- コンプライアンス(法令順守)体制の見直しが必要になるか
企業や投資家は、自社や取引先が関わる国・地域の制裁や規制の動向を継続的に確認し、最新のルールに沿った取引を行うことが求められます。
まとめ:相互制裁時代のニュースをどう読むか
中国によるEU拠点の銀行2行への対抗措置は、ロシア制裁をめぐる動きが、第三国の金融機関や企業にも波及している現実を改めて示しました。
国際ニュースを読むときには、「どの国が、どのような理由で制裁や対抗措置を取っているのか」「その結果、どの地域や産業に影響が出るのか」という視点を持つことで、出来事の意味が見えやすくなります。
今回の事例も、EUと中国という二者の関係だけでなく、国際金融システム全体の安定性や、企業活動の自由度にどのような影響が及ぶのかという観点から、引き続き注視していく必要がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








