海洋プラスチックを資源に 中国・Taizhou発ブルーサークルの挑戦 video poster
海洋プラスチック問題をめぐる国際ニュースの中で、中国の都市Taizhou発の取り組み「ブルーサークル」が静かに注目を集めています。海を汚すプラスチックごみを、ビジネスと環境保護の両立につながる資源へと変えようとする試みです。
海洋プラスチックは世界共通の頭痛のタネ
海に流れ出たプラスチックは、海洋生態系への影響や、魚介類を通じた人間への健康リスクなど、世界が抱える大きな課題になっています。問題は国境を越えるため、中国を含む各地で「どう減らすか」「どう回収し、どう再利用するか」が問われています。
こうした中で、Taizhouのブルーサークルは、海洋プラスチックを単なる厄介者ではなく「まだ活用されていない資源」として捉え直す取り組みとして位置づけられています。
中国・Taizhou発のブルーサークルとは
ブルーサークルの核となっているのは、地元の漁師とリサイクルの仕組みを結びつけたシンプルなモデルです。
- 地元の漁師が、通常の漁に出る際に、海面や網に引っかかったプラスチックごみを回収する
- 回収されたプラスチックごみは集められ、新しい製品へと生まれ変わる
つまり、海から直接回収されたプラスチックが、そのまま「循環」のスタート地点になります。海をきれいにする行為そのものが、次の製品づくりにつながる循環型モデルといえます。
ゴミからダイヤモンドへ 循環型モデルとしての意味
国連の元事務次長であるエリック・ソルヘイム氏は、このブルーサークルを「ゴミがダイヤモンドのような価値ある製品へと生まれ変わる循環モデル」として高く評価しています。単にスローガンを掲げるのではなく、現場の仕組みとして機能している点を、実務的な解決策の力強い例だと見ているのです。
ここでいう「ダイヤモンド」とは、必ずしも高級品という意味だけではありません。これまで見向きもされなかった海のプラスチックが、再利用されることで新しい価値を持つ製品に変わる、そのプロセス全体を象徴する表現だと考えられます。
なぜブルーサークルが国際ニュースになるのか
Taizhouのブルーサークルは、一つの都市の取り組みにとどまらず、いくつかの点で世界的な関心を集める要素を持っています。
- 海と生業を結びつける仕組み 海に最も近い存在である漁師が、日々の仕事の延長線上で環境保護に参加できる設計になっています。
- 資源としての視点転換 問題の象徴とされてきた海洋プラスチックを、循環型経済の一部として位置づけ直しています。
- 現場から始まる実装型の解決策 新しい技術や巨大な設備だけに頼るのではなく、既存のコミュニティと産業を生かしたモデルである点が特徴です。
こうした要素は、他の沿岸地域や港町でも応用のヒントになり得るため、国際ニュースとしても注目されやすいポイントです。
読者が考えたい三つの視点
ブルーサークルのような取り組みをきっかけに、日本やアジアの読者として考えたい視点を三つ挙げてみます。
- ゴミをどう定義するか いま「ゴミ」と呼んでいるものの中には、本当は資源として循環させられるものがどれだけあるのか。
- 海との距離感 海辺に暮らしていなくても、日々使うプラスチック製品の行き先は海とつながっています。その意識をどこまで持てるか。
- 現場からのイノベーション 大企業や行政だけでなく、漁師や地域コミュニティが主体になった取り組みをどう広げていけるか。
私たち一人ひとりにできる小さなアクション
Taizhouのブルーサークルは、中国発の実例として、海洋プラスチック問題に向き合う新しい選択肢を示しています。同時に、私たち一人ひとりも次のような形で関わる余地があります。
- 使い捨てプラスチック製品をできる範囲で減らす
- リサイクル素材を活用した製品を意識的に選ぶ
- 各地で行われている海岸清掃や環境保護活動に参加する
- こうした国際ニュースや事例を家族や友人、SNSで共有し、話題にする
海洋プラスチックは、たしかに世界の「頭痛のタネ」です。しかし、Taizhouのブルーサークルが示すように、その一部は、新しい技術やビジネス、そして地域の協力によって「まだ開かれていない可能性」に変えていくことができます。問題の深刻さと同時に、解決に向けた多様な試みがすでに動き出していることも、あわせて押さえておきたい視点です。
Reference(s):
cgtn.com








