【国際ニュース】成都ワールドゲームズで85歳ダンス夫婦が観客席から主役に video poster
中国四川省成都で開かれている国際総合スポーツ大会「ワールドゲームズ」のスタンダードダンス競技で、85歳の高齢夫婦が観客席からダンスを披露し、会場の主役となりました。年齢のイメージを軽やかに飛び越えるこの出来事は、高齢社会を生きる私たちに、改めて「動き続けること」の意味を問いかけています。
観客席から広がった拍手と笑顔
2025年、中国四川省成都で開かれているワールドゲームズのスタンダードダンス競技の会場で、思わず笑顔になるシーンが生まれました。競技の一幕として設けられた観客との交流の時間に、ひと組の高齢夫婦が観客席から立ち上がり、軽やかに踊り始めたのです。
2人はなんと85歳。同じリズムで手を取り合い、音楽に身を任せてステップを踏む姿に、周囲の観客からは大きな拍手と歓声が上がりました。リンク上の競技とは別の形で、会場全体が温かい一体感に包まれた瞬間でした。
この様子を伝えた地元メディア(CDRTV)の動画からは、2人のしなやかな動きとリズム感、そしてダンスそのものを心から楽しんでいる様子がはっきりと伝わってきます。
85歳が示した「年齢=制限」ではない生き方
一般に、80代と聞くと「無理をさせてはいけない」「激しい運動は難しい」といったイメージを持ちがちです。しかし、この夫婦は観客席という日常に近い場から、ごく自然に立ち上がり、若い観客と同じリズムで踊ってみせました。
映像から伝わるのは、「特別なアスリート」ではなく、ダンスを愛する一組のカップルの姿です。年齢を重ねても、自分のペースで体を動かし続けることができれば、私たちが思い描く「高齢」のイメージは大きく変わり得る――そんなメッセージを、2人は無言のうちに示しているようにも見えます。
国際スポーツイベントがつくる「共有体験」
今回の出来事が起きたワールドゲームズは、世界各地から人々が集まる国際的なスポーツイベントです。競技の勝敗やメダル争いだけでなく、会場で生まれるこうした小さなエピソードも、国際ニュースとして記憶に残ります。
とりわけダンスは、言葉が通じなくても楽しめる表現のひとつです。スタンダードダンスの会場で、85歳の夫婦と周囲の観客が同じリズムで盛り上がった瞬間は、「国籍や世代を超えて一緒に楽しむ」というスポーツ本来の力を象徴していると言えます。
日本と世界の高齢社会にとってのヒント
日本を含め、多くの国や地域で高齢化が進むなか、「何歳まで働くのか」「何歳までスポーツや趣味を楽しめるのか」という問いは、ますます身近なテーマになっています。
成都の会場で踊った85歳の夫婦の姿から、私たちが読み取れるヒントを、いくつかの視点で整理してみます。
- 「観る側」から「参加する側」へ:高齢になっても、イベントやスポーツをただ見守るだけでなく、可能な範囲で一緒に楽しむという発想。
- 日常の延長としての運動:特別なトレーニングではなく、音楽に合わせて体を動かすダンスのような形なら、無理なく続けやすいこと。
- 周囲のまなざしの変化:会場の観客が拍手や笑顔で2人を受け止めたことは、「高齢だから控えめに」という暗黙の前提が少しずつ変わりつつあることを示しているかもしれません。
「いくつになっても踊れる社会」をどうつくるか
地元メディアの映像に映るのは、高齢夫婦が観客席で楽しそうに踊るシーンです。しかしその短い時間は、「年齢」「健康」「スポーツ」「楽しむ権利」といったテーマを、静かに私たちに投げかけています。
2025年の今、日本でも各地で社交ダンスや体操サークル、地域のサロンなど、高齢の人が体を動かす場づくりが進んでいます。成都の85歳の夫婦の姿は、そうした取り組みが持つ意味を改めて思い出させる国際ニュースと言えるでしょう。
私たち一人ひとりが日常のなかでどんなふうに体を動かし続けたいか。家族や友人、地域の高齢者と、どのように「一緒に楽しむ時間」をつくっていけるのか。ワールドゲームズの観客席で生まれた小さなダンスの輪は、そんな問いを静かに広げています。
Reference(s):
cgtn.com








