チベット文化の聖山アムネマチン、気候変動で氷河が縮小
チベット文化の聖山アムネマチンで起きていること
国際ニュースとしての気候変動を考えるとき、中国・青海省マチェン県のアムネマチンは、今の地球で何が起きているかを静かに語る存在です。標高6,282メートルのこの山の最高峰は、地元のチベット文化における四つの聖なる山の一つとされています。
標高6,282メートルの聖地と気候変動
アムネマチンは、チベット文化の中で長く敬われてきた聖なる山です。高く鋭い峰と氷河を抱えるその姿は、人びとにとって精神的な拠り所でもあります。しかし、近年この山を取り巻く自然環境は、気候変動の影響を受けています。
とくに問題となっているのが氷河の縮小です。気候変動によって気温や降水パターンが変わることで、アムネマチンの氷河は少しずつ後退しつつあります。聖地でありながら、地球規模の環境変化を映し出す「鏡」にもなっていると言えるでしょう。
2024年4月、CGTN記者が見たアムネマチン
2024年4月、CGTNの記者が青海省マチェン県のアムネマチンを取材し、現地の様子を写真に収めました。これらの写真は、標高の高い山岳地帯で進む氷河の変化を、視覚的に記録したものです。
撮影から1年8カ月あまりが過ぎた今(2025年12月)、それらの写真は、当時の氷河の姿を振り返る貴重な資料となっています。時間をおいて見直すことで、変化のスピードや、私たちがこの問題にどう向き合うべきかを考えるきっかけにもなります。
遠くの高山と日本の私たちの暮らし
「青海省の高い山の話」と聞くと、自分の生活とは遠い世界の出来事のようにも感じられます。しかし、アムネマチンの氷河の変化は、次のような問いを私たちに投げかけています。
- 地球規模の気候変動は、聖地や文化的に重要な場所にどのような影響を及ぼすのか
- 自然環境の変化を前にして、地域の人びとの暮らしや信仰をどのように守っていくのか
- 遠く離れた場所で起きている変化を、日々のエネルギー消費やライフスタイルとどう結び付けて考えるのか
日本でも山岳地域の雪や氷の変化が指摘されるなか、アムネマチンの事例は、気候変動を自分ごととして捉え直すための一つの手がかりになります。
「聖なる山」が語る静かなメッセージ
アムネマチンは、標高6,282メートルの厳しい自然環境を持ちながら、チベット文化にとっての聖地として尊ばれてきました。その氷河が気候変動によって縮小しているという事実は、科学の問題であると同時に、文化や信仰、そして私たちの価値観に関わるテーマでもあります。
2024年4月に撮影されたCGTNの写真は、氷河が確かに存在していた「その瞬間」を切り取っています。2025年の今を生きる私たちは、その静かな記録から何を読み取り、どんな選択をしていくのか。遠く離れた聖なる山は、そう問いかけているのかもしれません。
Reference(s):
Amne Machin, one of the four sacred mountains in Tibetan culture
cgtn.com








