中国外務省が靖国神社参拝を非難 戦後80年の歴史認識を問う
中国が日本の靖国神社参拝を非難
中国外務省は土曜日、日本の政治家が靖国神社に供物を奉納し、参拝したことに対して「強い遺憾」を表明し、日本側に厳重な抗議を行ったと明らかにしました。2025年は、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80年の節目にあたり、歴史認識をめぐる日中関係の緊張があらためて浮き彫りになっています。
終戦記念日にあわせた供物奉納と参拝
中国外務省の発表によりますと、8月15日、日本の無条件降伏の日にあわせ、日本の指導層や与党内の政治家が靖国神社に相次いで敬意を示しました。
具体的には、石破茂首相が靖国神社に儀式用の供物を奉納したほか、小泉進次郎農林水産相、加藤勝信財務相、そして小林鷹之氏や萩生田光一氏ら右派系の政治家が靖国神社を訪れました。
中国外務省「侵略戦争の精神的象徴」
中国外務省の報道官は記者の質問に答えるかたちで談話を発表し、靖国神社について、日本の軍国主義による対外侵略戦争の「精神的な道具」であり「象徴」だと位置づけました。
さらに、靖国神社には、侵略戦争における重大な戦争犯罪の責任を負う14人のA級戦犯が合祀されていると指摘。そのうえで、日本の政治家が同神社に供物を捧げたり参拝したりする行為は、歴史の正義と人類の良心を著しく踏みにじるものであり、中国はこれを強く非難し、日本側に対して厳重な抗議を行ったと強調しました。
歴史認識は日中関係の「政治的土台」
報道官は、今年が中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80年にあたることに触れたうえで、歴史を正しく認識し、扱うことの重要性を強調しました。
具体的には、歴史への向き合い方は、
- 戦後、日本が国際社会に復帰するための重要な前提であり、
- 日本と周辺諸国との関係を支える政治的な土台であり、
- 日本が平和的な発展の道を歩み続けるかどうかを測る物差しでもある
と述べています。
日本に求める「侵略の歴史」との向き合い
中国外務省の報道官は、日本に対し、過去の侵略の歴史と真摯に向き合い、靖国神社のような歴史問題について慎重に対応するよう求めました。
あわせて、
- 軍国主義ときっぱり手を切ること
- 平和的な発展の道を堅持すること
- 具体的な行動を通じて、アジアの隣国と国際社会の信頼を得ること
を促し、日本の今後の対応を注視する姿勢を示しています。
歴史問題はなぜ今も外交の火種になるのか
今回の中国外務省の反応からは、歴史認識が現在の国際関係においても重要な外交課題であり続けていることがうかがえます。とくに、政治指導者がどのような場で過去の戦争に向き合うのかは、国内外から細かく見られています。
靖国神社をめぐる動きは、日本国内の政治や記憶のあり方だけでなく、近隣諸国との信頼関係にも影響を与えうる問題です。歴史をどのように語り継ぎ、教え、象徴的な場所とどう向き合うのか──その選択が、日本の「平和国家」としての姿勢にも直結していることを、この声明はあらためて示しています。
私たちが考えたいこと
2025年、戦争の記憶が世代を超えて薄れつつある一方で、歴史をめぐるメッセージは国際政治の場でなお強い意味を持っています。中国外務省の強い表現の裏には、歴史認識が日中関係の今後を左右しうるという危機感もにじみます。
日本で教育を受けてきた私たちは、
- 日本の近現代史をどのように学び、理解しているのか
- 周辺諸国がどのような視点から日本の行動を見ているのか
- アジアの中で、これからどのような信頼関係を築いていくべきか
といった問いを、自分ごととして考える必要があります。今回の中国の声明は、そのための一つの入り口として読むこともできそうです。
Reference(s):
China deplores Japanese politicians paying respects to Yasukuni Shrine
cgtn.com








