武術とドラゴンボートが正式競技として継続へ 2025年成都ワールドゲームズを振り返る video poster
先日閉幕した「2025年成都ワールドゲームズ」で、武術(wushu)とドラゴンボート競技が、今後のワールドゲームズでも正式な競技種目として継続される方針が示されました。世界81の国と地域から選手が集い、記録と観客動員の両面で存在感を示した大会のポイントを、数字とコメントから振り返ります。
武術とドラゴンボート、今後もワールドゲームズの正式競技に
大会最終盤に開かれた記者会見で、国際ワールドゲームズ協会(IWGA)のホセ・ペルレナ会長は、今後のワールドゲームズでも武術とドラゴンボート競技を正式な競技種目として維持する方針を確認しました。
成都大会では、体操、ムエタイ、武術(wushu)などが特に人気を集め、会場が満員となる競技も多く見られました。競技としての見応えに加え、観客の盛り上がりも高かったことが、この決定を後押ししたかたちです。
正式競技として位置づけられ続けることで、選手にとっては長期的な強化の目標が明確になり、大会側にとっても競技構成の安定につながります。多様なスポーツが世界レベルで評価される土台づくりが、一歩前に進んだと言えます。
数字で見る成都大会:81の国と地域、22万枚超のチケット
大会終盤時点で公表されたデータからも、成都ワールドゲームズの規模と熱気がうかがえます。
- 金メダルは合計233個が授与され、81の国と地域の選手が頂点に立ちました。
- 18の世界記録が更新され、トップアスリートたちが競技レベルの高さを示しました。
- 大会期間中に販売されたチケットは22万枚を超えました。
- 体操、ムエタイ、武術(wushu)などは特に人気が高く、チケットが完売した競技も出ました。
「81の国と地域」「22万枚超」という数字は、ワールドゲームズが世界各地の選手と観客を引きつける国際イベントとして定着していることを物語っています。日本の読者にとっても、オリンピック以外の総合競技大会が、ここまで多様な競技と参加者を抱える存在になっている点は注目に値します。
開催地・成都が目指す「世界的スポーツ都市」
大会組織委員会のエグゼクティブ・バイスプレジデント兼事務総長を務めたXu Xingguo氏は、成都が今後も世界の一流スポーツイベントの開催地としての地位を固めていく考えを示しました。
国際大会の開催は、競技の成功だけでなく、インフラ整備や運営体制、ボランティアや市民の参加など、多くの要素が問われます。成都が今回の経験を基盤に、大規模イベントの受け入れ能力をさらに高めていけば、アスリートにとっても、観客にとっても選択肢が広がることになります。
こうした動きは、一つの都市をめぐる話にとどまりません。国際スポーツの開催地が多極化することで、さまざまな地域の文化や価値観に触れる機会が増え、スポーツを通じた交流や相互理解の広がりにもつながっていきます。
「競技も雰囲気も楽しかった」選手が語る大会の魅力
会場の雰囲気については、選手たちからもポジティブな声が聞かれました。米国チアリーディングチームのアリソン・ヘフト選手とシドニー・マーティン選手は、競技そのものを楽しんだだけでなく、成都での温かい雰囲気を満喫したと話しています。
大規模な国際大会では、競技結果やメダル数が注目されがちですが、実際には「現地でどう歓迎されたか」「どのような空気の中で競技したか」といった体験も、選手の記憶に強く残ります。こうした声は、大会のレガシー(長期的な価値)を考えるうえで重要な手がかりになります。
バトンはドイツ・カールスルーエへ:2029年の第13回大会へ連なるリレー
閉会式では、2025年大会の開催地である成都から、次回の開催地となるドイツ・カールスルーエへと「バトン」が渡されました。カールスルーエでは、2029年に第13回ワールドゲームズが開かれる予定です。
競技種目として継続が決まった武術とドラゴンボートは、2029年大会でも重要な柱となっていくとみられます。今回の成都大会で得た経験や人気を、次回大会でどのように引き継いでいくのか。開催都市が変わっても、ワールドゲームズという枠組みを通じて、スポーツの多様性と国際的なつながりは続いていきます。
まとめ:多様なスポーツが共存する時代へ
2025年成都ワールドゲームズは、
- 武術とドラゴンボートが正式競技として継続されることが確認されたこと
- 81の国と地域から選手が集まり、18の世界記録が更新されたこと
- 観客動員22万枚超という数字が示すように、競技と大会運営への関心が高かったこと
といった点で、国際スポーツシーンに一つの節目を刻んだ大会になりました。
日本の読者にとっては、オリンピック以外にも、世界中の多様な競技が集う舞台があることを改めて意識するきっかけになりそうです。次のカールスルーエ大会に向けて、武術やドラゴンボートをはじめとする競技がどのように発展していくのか、今から注目しておきたいところです。
Reference(s):
Wushu, dragon boat racing to remain competitive sports at World Games
cgtn.com








