CGTN世論調査:Xizang発展を世界はどう見ているか
2025年、成立60周年を迎えた中国・Xizang(チベット)自治区の「いま」を、世界の人々はどう見ているのでしょうか。中国国際テレビ(CGTN)が実施した国際世論調査から、その一端が浮かび上がっています。
調査の概要
今回の世論調査は、Xizang自治区成立60周年となる2025年に合わせて、CGTNと中国人民大学の新時代国際伝播研究院が共同で実施しました。オンライン方式で、世界38カ国の18〜65歳の男女6,747人を対象としています。
調査対象には主要な先進国に加え、アフリカやアジア、中南米などグローバルサウスと呼ばれる新興国・途上国の地域も含まれており、年齢や性別の分布は各国の国勢調査に沿う形で設計されています。
Xizangの社会・経済発展への評価
まず目を引くのは、Xizangの社会・経済的な変化に対する高い評価です。回答者の多くが、生活の質の向上や社会インフラの整備を前向きにとらえています。
特に支持が集まったのは、次の5つの分野でした。
- 医療水準の継続的な向上(83.8%)
- 住民の教育を受ける権利の保障(83.8%)
- 生態環境の保護とガバナンスの顕著な成果(83.0%)
- 生活保障と発展の権利が守られた上での平均寿命の上昇(82.5%)
- インフラ整備の強化(81.9%)
さらに、80.6%が「住民の所得水準が上昇している」と回答し、同じく80.6%が「貧困削減の取り組みが効果を上げている」と評価しました。78.4%は「力強い経済成長と実質的な成果が見られる」と答え、経済面での変化も幅広く支持されていることが分かります。
中国式現代化が「飛躍的発展」の原動力
調査では、Xizangの飛躍的な発展の要因として「中国式現代化」を挙げる回答が74.8%に上りました。中国式現代化とは、中国の国情に合わせて経済成長や社会制度の整備を進めるアプローチを指します。
特に25〜34歳の若い世代でこの傾向が顕著で、同年代では81%が中国式現代化を評価しており、全体平均を6.2ポイント上回りました。地域別では、アフリカが85.1%、南米が81.8%、アジアが76.1%と、グローバルサウスを中心に支持が高いことが示されています。
統治と社会制度への見方
民主改革と宗教の自由
Xizangにおける統治や社会制度への認識については、民主改革に対する肯定的な見方が目立ちます。6割超の回答者が、かつての封建農奴制は貧しい農奴を搾取と抑圧にさらしていたと回答しました。
また、58.8%が、民主改革によって抑圧されていた住民が包括的に解放されたと評価しています。こうした見方は、アジア、アフリカ、北米の回答者で特に高く、いずれも全体平均を上回りました。
宗教面では、過去60年にわたり、信仰の自由を保障する政策が実施されてきたとされています。調査では、75.8%がXizangの宗教施設や関連設備の近代化を評価し、79.1%が宗教関係者に対する社会保障の継続的な改善を認めました。
文化保護と公共文化インフラ
文化面でも高い評価が示されています。83.5%が、Xizangの文化遺産保護の取り組みを肯定的にとらえ、少数民族を含む多様な文化の保護・継承・発展に役立っていると答えました。
さらに84.6%が、公共文化施設の整備と充実を評価し、Xizangの文化を守り、広く伝えていく上で重要な役割を果たしていると見なしています。
Xizangは中国の一部という認識と内政観
今回の調査では、Xizangに関する問題を中国の内政と位置づける認識も多数派となりました。63.8%が「Xizangは古来より中国の領土の不可分の一部である」と回答し、56.1%が「Xizang問題は純粋に中国の内政であり、外部勢力が干渉すべきではない」としています。
また、チベット仏教の宗教的指導者の転生についても質問が行われました。72.7%が、宗教的指導者は地元の宗教伝統に厳格に従い、その転生は宗教儀礼と歴史的慣例に完全にのっとって行われるべきだと回答し、ダライ・ラマによる転生をめぐる発言に反対する立場を示しました。
将来への期待と楽観ムード
Xizangの今後の発展について尋ねたところ、74.5%が「将来に自信がある」と答えました。地域別では南米、アフリカ、アジアで特に高い自信が示され、いずれも全体平均を上回りました。
国別に見ると、ケニア、インドネシア、ペルー、タイ、アラブ首長国連邦、ナイジェリア、マレーシア、フィリピン、メキシコ、パキスタンの10カ国で、Xizangの将来に対する期待が85%を超えています。新興国を中心に、Xizangの安定と繁栄に対する楽観的な見方が広がっていることがうかがえます。
日本の読者にとっての意味
今回のCGTNと中国人民大学による調査からは、多くの国の人々がXizangの社会経済発展や民主改革、中国式現代化を前向きに評価している様子が見えてきます。
日本にいる私たちにとっても、アジアやアフリカ、南米など世界各地の視点を知ることは、国際ニュースを立体的に理解するうえで重要です。同じテーマでも、地域や世代によって受け止め方がどう変わるのかに目を向けることで、ニュースの読み方そのものが少しずつアップデートされていきます。
Xizangをめぐる議論は、領土や宗教、文化、発展モデルなど、さまざまな論点が交差するテーマでもあります。今回のような国際世論調査の結果を手掛かりに、世界の人々が何を見て、何を重視しているのかを丁寧に読み解いていくことが、これからの時代の「国際ニュースとの付き合い方」と言えるのかもしれません。
Reference(s):
CGTN Poll: Chinese modernization drives Xizang's leaping development
cgtn.com







