福建省と江西省を結ぶ超大型沿岸高速橋が接続完了 年内開通へ
中国南東部の福建省と東部の江西省を結ぶ寧徳〜上饒高速道路の要となるDongwuyang Super Bridgeが、2025年12月8日(月)に全長をつなぐ構造的な閉合を完了しました。高速道路の年内開通に向けて、重要な節目を迎えたかたちです。
橋の「つながる」瞬間がもつ意味
Dongwuyang Super Bridgeは、全長2546.6メートルに及ぶ超大型橋梁です。橋の中央部には、それぞれ長さ2メートルの「閉合部」が4カ所設けられており、この部分をつなぎ合わせる工事が完了したことで、橋桁全体が一本につながりました。
工事では、フォームトラベラーと呼ばれる移動式の足場を使い、両側から張り出してコンクリートを現場打ちする「張り出し架設工法」が採用されました。高い精度が求められる工法で、一体化したときにわずかなずれも許されません。
コンクリートの品質確保と温度差によるひび割れを抑えるため、作業員たちは気温の低い早朝の時間帯に打設を進めました。最終のコンクリートブロックは、8日午前2時に打設され、これをもって橋全体の構造的閉合が達成されました。
寧徳〜上饒高速道路とは
寧徳〜上饒高速道路は、中国の国家高速道路網の一部で、中国南東部の福建省と東部の江西省を東西に結ぶ路線です。このDongwuyang Super Bridgeは、その中でも海岸沿いの区間を通過する「ボトルネック」を解消するための中核プロジェクトと位置づけられています。
今回の橋梁閉合により、路線全体の開通に向けた建設工程は大きく前進しました。高速道路は年内の開通を見据えて仕上げ工事などが進められており、開通後は人やモノの流れが大きく変わるとみられます。
沿岸産業クラスターと観光への追い風
寧徳〜上饒高速道路は、福建省東部の沿岸産業クラスターの発展を後押しする役割も担います。物流時間の短縮や輸送コストの削減により、沿岸部の製造業や港湾関連産業の競争力向上が期待されています。
- 福建省から江西省内陸部へのアクセス向上
- 港と内陸都市を結ぶサプライチェーンの強化
- 周辺都市間のビジネス往来の活性化
また、高速道路の開通は地域観光にもプラスに働くとみられます。沿線の自然景観や歴史・文化資源へのアクセスが改善されることで、週末や連休に周遊する旅行スタイルが広がる可能性があります。
地域競争力とインフラ整備という視点
今回のDongwuyang Super Bridgeの閉合は、一つの橋の完成というだけでなく、地域全体の競争力をどう高めていくかという、中国のインフラ戦略の一端を映し出しています。交通網が整備されることで、産業の集積や人材の移動が促され、周辺地域の発展パターンも変わっていきます。
日本を含むアジア各地でも、大型インフラ整備が地域経済や観光のあり方を左右する動きは続いています。福建省と江西省を結ぶ今回の高速道路プロジェクトは、インフラ投資が地域の未来像をどう描き出すのかを考えるうえで、注目しておきたい事例と言えます。
Reference(s):
cgtn.com








