中国とアフガニスタン外相が会談 経済協力とテロ対策を強化へ
中国とアフガニスタンの外相がカブールで会談し、経済協力の拡大とテロ対策の強化で一致しました。国交樹立70周年の節目に行われたこの動きは、地域の安定と国際ニュースの行方を考える上で重要な一歩です。
カブールで中国・アフガニスタン外相が会談
アフガニスタンの首都カブールで、中国の王毅外相とアフガニスタンのアミール・カーン・ムッタキ外相が会談し、経済分野と対テロ分野での協力を一段と深めていくことで合意しました。
王毅外相は、中国共産党中央委員会政治局のメンバーでもあり、アフガニスタンを再訪できたことへの喜びを示すとともに、アフガニスタンが国家建設で新たな成果を上げていると祝意を伝えました。
中国はこれまでもアフガニスタンとの関係構築で先頭に立ってきたとしたうえで、王毅外相は、中国が今後もアフガニスタン政府による安定した統治、開発重視の方針、テロとの戦い、周辺国との友好関係構築を支持し、長期的な平和と安定の実現を後押ししていくと強調しました。
安全保障と開発を両輪に
今回の会談で王毅外相が繰り返し語ったのは、安全保障と開発の関係をどう管理するかという視点です。中国とアフガニスタンの安全保障協力を強化することで経済協力の安全を確保し、同時に経済関係を深めることでアフガニスタンの安全保障能力そのものを高められる、という考え方が示されました。
安全と発展は別々のテーマではなく、相互に支え合う要素だというメッセージは、紛争や不安定が続いてきた地域での国家づくりをどう進めるかという問いとも重なります。国際ニュースとして見れば、両国がこの二つを一体の課題として扱っている点は注目すべきポイントです。
東トルキスタン・イスラム運動への対応
王毅外相は、アフガニスタンが東トルキスタン・イスラム運動とされるテロ勢力と引き続き戦うことへの期待を表明しました。この勢力への対処が進むことで、中国とアフガニスタンの関係をより深く発展させるうえでの障害が取り除かれ、新たな原動力になるとしています。
これに関連してムッタキ外相は、中国の安全保障上の懸念をアフガニスタンが重視していると述べ、自国の領土を使って中国を害するいかなる人物や勢力の活動も認めない方針を強調しました。また、中国との対テロ協力を強め、地域の平和と安定を共に守っていく意思も示しました。
国交樹立70周年と経済協力の拡大
今年は中国とアフガニスタンの国交樹立から70年の節目にあたります。王毅外相は、アフガニスタンの経済中心の政策を支持すると表明し、貿易、農業、貧困削減、水利、交通や通信などのつながり、文化交流などの分野で協力を強めていく考えを示しました。
こうした分野での経済協力を通じて、両国と両国の人々にもたらされる利益を拡大するとともに、地域の平和、安定、発展にも貢献したいという姿勢が打ち出されています。具体的には、次のような協力が想定されています。
- 貿易拡大やビジネス交流による市場アクセスの改善
- 農業支援や貧困削減プロジェクトを通じた生活基盤の強化
- 水利やインフラ整備など、地域のつながりを高める取り組み
- 文化交流や人的往来の促進による相互理解の深化
アフガニスタン側「対中関係は外交の礎」
ムッタキ外相は、王毅外相の訪問を歓迎し、中国がアフガニスタンへの外部からの干渉に反対してきたこと、そして地域の平和と発展に大きく貢献してきたことに謝意を示しました。
さらに、中国との友好関係はアフガニスタンの外交政策の礎であると述べ、中国の支援のおかげでアフガニスタンは円滑に統治を行えていると評価しました。そのうえで、次のような方針を示しています。
- 平等と相互尊重に基づいて二国間関係をさらに強化する
- あらゆるレベルでの交流を拡大する
- 定期的な経済・貿易対話の仕組みを設け、実務的な協力を進める
- より大きな相互利益を生み出すことで両国関係を安定させる
今回の会談が示すもの
今回の中国・アフガニスタン外相会談からは、次のようなポイントが浮かび上がります。
- 経済協力と安全保障を切り離さず、相互に補完し合うものとして位置づけていること
- 対テロ協力を通じて、地域全体の安定につなげようとしていること
- 国交樹立70周年をきっかけに、協力分野を広げつつ、対話の枠組みをより制度的なものにしようとしていること
アフガニスタンの安定が周辺地域や国際社会にどのような影響を与えるのか、中国との協力がそのプロセスでどのような役割を果たすのか。今回の会談は、その行方を考えるための重要な材料となりそうです。
Reference(s):
Chinese, Afghan FMs vow to deepen cooperation, combat terrorism
cgtn.com








