中国・アフガニスタン・パキスタン外相対話 カブールで地域安定へ協力確認
中国、アフガニスタン、パキスタンによる第6回三カ国外相対話が、アフガニスタンの首都カブールで水曜日に開かれました。政治・開発・安全保障の分野で協力を進め、地域の平和と安定を支える枠組みとして、あらためてその重要性が確認されました。
カブールで第6回三カ国外相対話
今回の会合は、中国、アフガニスタン、パキスタンの三カ国による外相級対話の第6回会合です。会場はカブールで、中国からは王毅外相(中国共産党中央委員会政治局委員)、アフガニスタンからはアミール・カーン・ムッタキー外相、パキスタンからはムハンマド・イシャク・ダール副首相兼外相が出席しました。
王毅外相は、2022年に三カ国外相対話のメカニズムが再開されて以来、三カ国が相互尊重、対等な協議、互恵を原則として、政治、開発、安全保障での協力を継続的に進めてきたと振り返りました。その結果、地域の平和と安定を守り、さまざまなリスクや課題への対応を進めてきたと評価しました。
中国が掲げる三つのグローバル構想
王毅外相は、中国が提唱している「人類共同の未来をともに築く」という理念とともに、グローバル・デベロップメント・イニシアチブ(Global Development Initiative)、グローバル・セキュリティ・イニシアチブ(Global Security Initiative)、グローバル・シビライゼーション・イニシアチブ(Global Civilization Initiative)に言及しました。
これらの構想は、三カ国が「よりよい共同の家」を築き、安全の土台を固めるうえで重要な指針になると位置づけられています。開発と安全保障、文明間の対話を一体として捉えることで、地域の長期的な安定と発展につなげていく狙いがうかがえます。
相互の核心的利益を尊重し、外部干渉に反対
王毅外相は、中国がアフガニスタン、パキスタンとの信頼をさらに深め、互いの核心的利益に関わる問題で理解と支持を強めていく意思を示しました。そのうえで、次のような方針を強調しました。
- 地域へのいかなる外部勢力の干渉にも断固反対すること
- 三カ国の領土主権・安全・領土の一体性を損なう活動を、自国領域内でいかなる組織・個人にも許さないこと
中国とパキスタンは、国際社会や周辺国の中でも先行してアフガニスタンの安定と復興、さらには対外関係の拡大を後押ししてきたとし、今後もその役割を果たしていく姿勢を示しました。
アフガニスタン支援と外交の「正常化」へ
会合では、アフガニスタンの安定と国際社会との関係構築も重要なテーマとなりました。王毅外相は、中国が今後も多国間の場でアフガニスタンの利益を積極的に代弁し、国際社会とアフガニスタンの建設的な対話と交流を促進していくと述べました。
さらに、中国はアフガニスタンが外交関係を「正常化」していく努力を支持し、そのプロセスが円滑に進むよう支援していく考えを示しました。これは、アフガニスタンが地域の一員として安定した形で国際社会に関与していくことを後押しするものといえます。
開発協力とテロ対策の強化
三カ国は、今後の具体的な協力分野として、開発と安全保障の両面を挙げました。特に次のような点で連携を深めることが確認されました。
- 三カ国間の開発協力の拡大
- 安全保障対話メカニズムの改善・強化
- 法執行・治安分野での協力の深化
- 国境を越えるテロ活動への共同対処
また、三カ国は、単に取り締まりを強化するだけでなく、合意に基づく包括的な取り組みによって、テロの「根本原因」にも対処していく必要性を共有しました。これは、貧困や不安定な治安、社会的な不満など複合的な要因を含めて考え、長期的な安定を目指すアプローチといえます。
アフガニスタンとパキスタン側の評価と期待
アフガニスタンのムッタキー外相とパキスタンのダール副首相兼外相は、三カ国外相対話メカニズムがこれまでに挙げてきた成果を評価し、中国が三カ国協力に果たしてきた役割を高く評価しました。
ムッタキー外相は、アフガニスタンとして友好関係をさらに深め、調整と協力を強化し、三カ国協力をより高い水準へと発展させたいと表明しました。
ダール副首相兼外相は、三カ国協力には大きな潜在力があるとし、共通の発展を実現するため、さまざまな分野で協力を強化すべきだと述べました。また、アフガニスタンの隣国として、パキスタンはアフガニスタンの和平プロセスの前進と、アフガニスタンの人々の生活改善にいっそう貢献する意思を示しました。
さらにパキスタン側は、海外で凍結されているアフガニスタンの資産の解凍を呼びかけました。そのうえで、国境を超えるテロを含むあらゆる形態のテロ活動に対し、三カ国が協力して取り組む必要性を強調しました。
三カ国外相対話メカニズムの意義
今回の会合で三カ国は、外相対話メカニズムを今後も十分に活用し、あらゆる分野での交流と協力を強化していくことで一致しました。目的は、地域の平和・安定・発展・繁栄をともに促進することです。
アフガニスタン情勢が地域全体の安全保障と経済に大きく影響するなか、中国とアフガニスタン、パキスタンが対話の場を維持し、協力の枠組みを積み重ねていくことは、周辺地域にとっても重要な意味を持ちます。
私たちが注目したいポイント
今回のニュースを踏まえて、読者として押さえておきたい視点は次の通りです。
- アフガニスタンの安定と復興が、周辺地域の安全や経済の行方に直結していること
- 三カ国の外相が定期的に集まる枠組みが、外交的な「安全弁」として機能しうること
- テロ対策と開発支援を一体で進める発想が重視されていること
- 多国間の場でアフガニスタンの声をどう届けるか、その橋渡し役として中国とパキスタンがどのような役割を果たすかという点
今後、この三カ国の協力が具体的なプロジェクトや治安協力の強化としてどのように現れてくるのか、アフガニスタンの人々の暮らしにどのような変化をもたらすのかが、国際ニュースとしての注目ポイントとなりそうです。
Reference(s):
China-Afghanistan-Pakistan Foreign Ministers' Dialogue held in Kabul
cgtn.com








