王毅外相が語る四つのいつも 中国とパキスタンが全天候型パートナーシップ強化
リード:中国の王毅外相がパキスタンを訪問し、四つのいつもを掲げて両国の全天候型戦略的協力パートナーシップをさらに深める方針を示しました。経済協力から安全保障、国際秩序づくりまで広がる連携強化が国際ニュースとして注目されています。
イスラマバードで戦略対話 鉄の友情を再確認
現地時間の木曜日、中国の王毅外相(中国共産党中央委員会政治局委員)は、パキスタンのイスラマバードで開かれた第6回中パ外相戦略対話後、パキスタンのムハンマド・イシャク・ダル副首相兼外相と共同記者会見に臨みました。
王外相は、今回の戦略対話は親しみや兄弟のような雰囲気で行われ、両国がほぼすべての課題について包括的かつ踏み込んだ意思疎通を通じて一致に達したと説明しました。
そのうえで、中国とパキスタンの戦略的協力は、両国の共通の発展だけでなく、地域の平和と安定にとっても大きな意味を持つと強調。鉄の友情とも呼ばれる両国関係は時間の試練に耐えてきており、全天候型戦略的協力パートナーシップは揺るがないと述べました。
キーワードは四つのいつも 中パ関係の新たな指針
王外相は、中国とパキスタンが今後の関係発展の指針として、四つのいつもを掲げたと明らかにしました。その内容は次の四点です。
1. いつも高い相互信頼と相互支持を維持する
第一の柱は、政治面での揺るぎない信頼です。両国は、指導者同士がこれまでに築いてきた重要な共通認識を戦略的な道しるべとし、戦略的な相互信頼を引き続き強化し、さらに深めるとしています。
また、双方は核心的利益を守る取り組みで互いを断固として支持することで一致しました。ここには、主権や安全、発展の利益をめぐる課題で相手国に寄り添う姿勢が込められています。
2. いつも発展とウィンウィン協力に焦点を当てる
第二の柱は、経済と発展です。両国は、現在の二国間協力の最優先事項として、中国パキスタン経済回廊(CPEC)を高品質で共に建設し、そのバージョン2.0への高度化を進めることで合意しました。
具体的には、産業、農業、鉱業という三つの重点分野で協力を深める方針です。これにより、パキスタンの人々の生活の質を実際に改善し、パキスタンが自立的に発展する力を育て、経済のレジリエンス、つまり回復力や耐性を高めることを目指すとしています。
3. いつも安全を守り、人々の暮らしを向上させる
第三の柱は、安全保障と市民生活です。王外相は、テロとの闘いにおけるパキスタンのたゆまぬ努力と大きな犠牲を高く評価し、パキスタンの対テロ取り組みは最終的に成果を収めると信頼を示しました。
パキスタン側は、自国における中国の人員、プロジェクト、機関の安全を確保するために具体的な措置を取ると約束。両国は対テロおよび安全保障協力をさらに深め、地域の対テロ分野でも連携と調整を強化していくとしました。
また、パキスタンで起きた最近の大雨被害を受けて、中国はパキスタンの人々の痛みを共にすると述べ、緊急の人道支援を直ちに提供する方針も示しました。安全の確保と生活再建を一体の課題として捉える姿勢がうかがえます。
4. いつも協調を強め、共に課題に立ち向かう
第四の柱は、地域と国際社会での連携です。南アジアの地域情勢が世界全体の変化と密接に結びつくなか、両国は地域協力を強化し、平和、協力、開放、包摂といったアジアの価値を推進していくことで一致しました。
両国は、アジアを平和で、安全で、繁栄し、美しく、友好的で調和のとれた家として共に築いていくとしています。
第二次世界大戦の成果を守り、多国間主義を強調
王外相はまた、両国が第二次世界大戦の勝利の成果を断固として守り、真の多国間主義を実践すると強調しました。その一方で、あらゆる形の一方的ないじめに反対するとも述べています。
このメッセージには、国際秩序をめぐる議論が続くなかで、一方的な圧力ではなく、多国間の協力や対話を重視する立場を打ち出す狙いがあると受け止められます。
グローバルなイニシアチブを活用し、グローバルサウスの連帯を強化
中国とパキスタンは、中国が提唱する三つの枠組みであるグローバル発展イニシアチブ(GDI)、グローバル安全保障イニシアチブ(GSI)、グローバル文明イニシアチブ(GCI)を重要なプラットフォームかつ推進力として活用していく方針も確認しました。
両国は、これらのイニシアチブを通じてグローバルサウスの連帯と協力を力強く後押しし、平等で秩序ある多極化した世界と包摂的な経済のグローバル化を共に推進するとしています。
最終的な目標として、王外相は、人類運命共同体の構築に向けてたゆまぬ努力を続けると述べました。これは、各国が対立ではなく協力を通じて共通の課題に向き合うべきだというビジョンを示す概念です。
読み解き 中パ関係はどこへ向かうのか
今回の一連の発言からは、中国とパキスタンが、二国間関係を単なる経済協力にとどめず、安全保障や国際秩序づくりまで含む包括的なパートナーシップとして位置づけている姿勢が浮かび上がります。
- 政治面では、互いの核心的利益を支持し合う高い相互信頼
- 経済面では、CPECの高度化と産業・農業・鉱業の協力強化
- 安全保障面では、対テロ協力と中国関連プロジェクトの保護
- 国際秩序面では、アジアの価値や多国間主義を掲げた連携
こうした方向性は、南アジアやより広いアジア地域の安定と発展にどのような影響を及ぼすのか、今後の具体的な動きが注目されます。特に、CPECのバージョン2.0の中身や、対テロ協力の実際の進展は、地域の経済と安全保障の両面で重要な指標となりそうです。
読者の皆さんにとっても、四つのいつもというキーワードは、これからの中国・パキスタン関係、そしてアジアの国際ニュースを読み解く際の一つの手がかりになっていくかもしれません。
Reference(s):
Wang Yi urges deeper all-weather strategic partnership with Pakistan
cgtn.com








