中国、ニュージーランド情報機関に強く反発 「虚偽情報やめよ」と要求
中国がニュージーランドに抗議 「虚偽情報で誤解を生んでいる」
中国外交部は、ニュージーランドの治安情報機関が中国による「外国からの干渉」を指摘した報告書を受けて強く反発し、関係当局に対し「虚偽を広めるのをやめ、誤解を生み出さないようにすべきだ」と求めました。国際ニュースとしても、情報機関の評価と外交関係がどのように結びつくのかが問われています。
発端:ニュージーランド治安情報機関の報告書
問題の発端となったのは、ニュージーランドの治安情報機関が公表した報告書です。この報告書は、中国を「ニュージーランドで最も積極的に外国からの干渉を行っている国」と位置づけたと報じられています。
ここでいう「外国からの干渉」とは、一般的には、他国の政治プロセスや世論、社会基盤に影響を与えようとする活動を指すとされます。治安情報機関の報告書はしばしば、政府の安全保障政策や世論に影響しうるため、発表直後から注目を集めやすい性質があります。
中国外交部の反応:強い遺憾と「冷戦思考」批判
中国外交部の毛寧報道官は木曜日の記者会見で、この報告書に対して「断固として反対する」と述べ、中国側の立場を明確にしました。
毛報道官によると、ニュージーランドの治安情報機関は近年、
- 虚偽の情報を繰り返し流している
- 根拠なく中国を中傷し、攻撃している
- 両国の各分野の「正常で友好的な交流」をおとしめている
- ニュージーランドに住む中国人を嫌がらせや威圧によって苦しめている
と強く批判しました。そのうえで、こうした行動は「当該機関のイデオロギー上の偏見と冷戦思考を示している」と指摘しました。
「相互信頼を損ない、人文交流の共通認識に反する」
毛報道官は、今回の動きが両国間の信頼構築に悪影響を与えると警告しました。具体的には、
- 相互信頼に何のプラスにもならないこと
- 人と人との交流や文化交流を強化するという、両国の共通認識に反していること
を挙げ、中国として「遺憾と反対の意」を表明しました。
さらに中国側は、ニュージーランドの関係機関に対し、
- 虚偽を広めることをやめること
- 誤解を作り出す行為をやめること
- 両国の人文交流と、健全で安定した二国間関係の発展に、より建設的な役割を果たすこと
を改めて求めました。
なぜ「人と人との交流」が強調されるのか
今回の中国側のメッセージで目立つキーワードが「人と人との交流」「文化交流」です。安全保障や情報をめぐる対立が表面化するとき、各国はしばしば「市民同士のつながり」は守るべきだと強調します。
背景には、
- 貿易や観光、留学などで人の行き来が増えていること
- ビジネスや教育・研究といった分野で、両国の協力が日常的になっていること
などがあります。情報機関の報告や安全保障上の懸念が強調される一方で、中国側は「通常の友好的な交流まで疑いの目で見るべきではない」と主張しているとも言えます。
今回のやりとりが示す3つのポイント
今回の中国とニュージーランドのやりとりからは、次のようなポイントが見えてきます。
- 情報機関の評価は外交問題になりうる
治安情報機関がまとめる「外国からの干渉」に関する報告書は、国内向けだけでなく、関係国との外交関係にも直接影響を与える可能性があります。 - 「冷戦思考」というキーワード
中国側は、自国への批判を「冷戦思考」や「イデオロギー上の偏見」と位置づけて批判しました。この表現は、最近の国際ニュースでも頻繁に登場するキーワードの一つです。 - 安全保障と交流のバランス
安全保障上の懸念にどう向き合うかと同時に、人文交流や経済関係をどう維持するかというバランスが、今後の二国間関係でより重要になりそうです。
これからの中国・ニュージーランド関係は
今回の発言を通じて、中国はニュージーランドの治安情報機関に対し、明確に不満と懸念を示しました。一方で、「人と人との交流」や「文化交流」の重要性、そして「健全で安定した二国間関係」の維持を改めて強調しています。
ニュージーランド側の今後の対応や説明の仕方によっては、両国の対話のトーンが変化する可能性もあります。安全保障上の懸念をどう扱うかと、交流や協力をどう守るか――。国際ニュースとしても、他の国・地域の対中政策を見るうえで参考になる事例の一つと言えそうです。
Reference(s):
China urges relevant agency in New Zealand to stop spreading lies
cgtn.com







