中国シーザンの少女テンジン・ラモ、畑から始まるランウェイの夢 video poster
中国シーザンの少女テンジン・ラモ、故郷の畑で「初めてのランウェイ」
国際ニュースを日本語で読みたい読者にとっても、子どもの小さな夢の物語は心を和ませてくれます。中国南西部のシーザン自治区・ギャンツェ県(Gyangze County)に暮らす小学生テンジン・ラモさんは、いつかランウェイモデルになることを夢見てきました。その夢が、家のすぐそばの高地の大麦畑で、思いがけず形になったのです。
高地の大麦畑がステージに変わった日
テンジン・ラモさんが住むギャンツェ県は、中国南西部のシーザン自治区にある地域です。彼女はふだんは他の子どもたちと同じように学校に通う、まだ幼い小学生です。
そんな彼女には「ランウェイモデルになりたい」という夢がありました。雑誌や映像のなかで見ていた華やかなステージは、遠い世界の話のように感じられていたかもしれません。
ところがある日、家のすぐ近くに広がるハイランド・バーリー(高地の大麦)の畑が、彼女にとっての特別な「ランウェイ」になりました。土の道がまっすぐ続く畑のあぜ道を、風に揺れる穂を背景に歩くその瞬間、テンジン・ラモさんは、夢見ていた世界をほんの少しだけ自分の足で踏みしめることができました。
「遠い夢」が少し近づくという体験
ランウェイモデルとして歩いたその時間は、長いキャリアの始まりというわけではありません。それでも、テンジン・ラモさんにとっては、忘れられない体験になりました。
大切なのは、プロのステージかどうかではなく、「自分の夢を実際にやってみた」という感覚です。教室でも街中でもなく、自宅から数歩のところにある畑で、その感覚を味わえたことで、彼女のなかで「夢は遠くにあるもの」というイメージは、少し違ったものになったのかもしれません。
地方に暮らす子どもの夢と、身近な一歩
世界のニュースでは、都市部のきらびやかな成功ストーリーが注目を集めがちです。しかし、多くの人が暮らすのは、家族や自然に囲まれたごく身近な場所です。テンジン・ラモさんのように、その日常のなかで夢への一歩を踏み出す子どもの姿には、静かな力強さがあります。
夢のために海外へ行く、大都市に出るといった「大きな一歩」だけが前進ではありません。今回のように、
- 身のまわりの景色をステージに変えてみる
- 好きなことを、まずは小さな形でやってみる
- 日常のなかに、自分だけの「ランウェイ」を見つけてみる
といった、小さな行動も夢を近づけるきっかけになります。
この物語が私たちに投げかける問い
テンジン・ラモさんの体験は、中国南西部の一地域で起きた、ささやかな出来事です。しかしそこには、場所や国を問わず、多くの人が共感できるテーマが込められています。
・私たちは、自分や周りの子どもの夢を「遠いもの」と決めつけていないだろうか。
・身近な環境を工夫して、夢に触れる機会をつくることはできないだろうか。
ニュースとして伝えられるのは一瞬の出来事ですが、その裏側には、こうした問いかけがあります。テンジン・ラモさんが高地の大麦畑で見つけた「ランウェイ」は、読者一人ひとりにとっての「自分の場所から始める一歩」を考えるヒントにもなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








