南部沿海の広西と海南、台風「カジキ」に警戒強める
中国南部の広西チワン族自治区と海南省が、今年13号となる台風「カジキ」の接近に備え、港の運航停止や「4級」の緊急対応など、警戒態勢を強めています。
2025年12月8日現在、台風「カジキ」は南シナ海を西北西へ進みながら勢力を強める見通しで、中国南部の沿岸部では強風と大雨への警戒が続いています。
広西チワン族自治区、海上で「4級」緊急対応
中国南部の広西チワン族自治区では、海事当局が6日(土)に台風「カジキ」への対応として「レベル4(4級)」の緊急対応を発動しました。中国の緊急対応は1〜4級の4段階で、1級が最も深刻なレベルです。
広西チワン族自治区海事局は、沿海の主要都市である北海市・欽州市・防城港市の海事当局と連携し、次のような対策を取っています。
- 巡視船を増やして沿海域のパトロールを強化
- 海上で操業中の船舶に対し、早めに港へ戻るよう呼びかけ
- 暴風域に入るおそれのある海域の安全状況を重点的に監視
台風接近時に漁船や貨物船が沖合に取り残されると、転覆や座礁のリスクが高まります。早い段階で船舶を港に戻すことは、人的被害を防ぐうえで重要な一手だと言えます。
海南省でも洪水・台風対策で4級対応
同じ6日、中国の国家洪水・干ばつ対策総指揮部も、海南省に対して洪水と台風の双方に備える「レベル4」の緊急対応を開始しました。中央政府からは、現地の洪水防止や災害救助を支援するための作業チームも派遣されています。
海南省の省都・海口市では、同日午後5時から市内の主要な3つの港で運航を停止するよう求める通知が出されました。強風や高波による事故を防ぐため、旅客船や貨物船の運航を事前に止める判断とみられます。
台風「カジキ」の発生状況と進路予測
台風「カジキ」は6日(土)の朝、南シナ海の熱帯低気圧が発達して発生しました。発生からまもない6日午前8時の時点で、台風の中心は海南島・三亜市の東およそ770キロの海上に位置していたとされています。
この時点で観測された台風の勢力は次の通りです。
- 中心付近の最大風速:秒速18メートル
- 中心気圧:998ヘクトパスカル(気圧の単位)
- 進行方向・速度:西北西へ時速約25キロで移動
当時の予測では、台風「カジキ」は今後さらに勢力を強めながら西北西へ進み、7日(日)の夕方ごろに海南島南部の沿岸に接近、もしくは上陸する可能性が高いとされていました。その後は、ベトナム中部から北部の沿岸地域へ向かう進路が見込まれていました。
沿岸地域のインフラと暮らしへの影響
港の運航停止や船舶の早期帰港は、台風による人的被害や海難事故を防ぐうえで重要な対策です。一方で、フェリー航路や海上物流が止まることで、周辺地域の人の移動や物資の輸送には一時的な影響が出る可能性があります。
強い台風が接近すると、沿岸部では次のようなリスクが高まります。
- 強風による停電や建物の損傷
- 短時間の大雨による都市型の浸水や土砂災害
- 高波・高潮による沿岸施設への被害
こうしたリスクを抑えるためには、住民が早めに最新の気象情報や自治体からの避難情報を確認し、屋外の飛ばされやすい物を片付けるなど、基本的な対策を取ることが重要です。
アジアのニュースとしてどう捉えるか
今回の台風「カジキ」への対応は、中国南部の沿岸地域が、比較的早い段階から緊急対応レベルを引き上げ、港の運航停止や船舶の避難を進めている点が特徴です。アジアの気象・防災ニュースとして、インフラの強靱化や危機対応の在り方を考える材料にもなります。
日本を含むアジア各地でも、台風や豪雨による災害リスクは共通の課題となっています。中国南部の今回の動きを追うことは、地域全体でどのように自然災害と向き合っていくべきかを考えるきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








