中国の第15次五カ年計画へ 国家政治顧問が示した5つの重点分野
中国の第15次五カ年計画づくりが始動 政治協商会議で議論本格化
中国の国家政治顧問らが、2026〜2030年を対象とする第15次五カ年計画の策定に向けて意見を交わしました。新質生産力やデジタル経済、人口問題など、今後5年の中国の方向性を占う論点が並びました。
国家政治顧問が集まり、第15次計画を議論
中国の国家政治顧問は今週、中国人民政治協商会議全国委員会(CPPCC)第14期全国委員会常務委員会第13回会議の全体会議に出席し、第15次五カ年計画(2026〜2030年)の起草に関する意見を述べました。
会議には、中国共産党中央政治局常務委員で、中国人民政治協商会議全国委員会主席を務める王滬寧(Wang Huning)氏が出席しました。会議は、全国政協副主席の秦博勇(Qin Boyong)氏が議長を務めました。
会合では、全国政協常務委員14人が順番に発言し、今後の計画に盛り込むべき重点分野について提案しました。
議論の焦点:新質生産力、内需拡大、デジタル経済
発言したメンバーからは、次のような提案が示されたとされています。
- 地域の実情に応じて新質生産力の発展を戦略的に重視すること
- 計画の起草では、内需拡大を戦略的な優先課題として位置づけること
- デジタル経済と実体経済の融合を一層進めること
- 消費の拡大と高度化を後押しすること
新質生産力とは、デジタル技術や革新的なビジネスモデル、人材などを基盤とした新しい生産力を指す概念です。中国は、デジタル経済と製造業などの実体経済を結び付けることで、成長の質を高める構想を打ち出しています。
科学技術、農村振興、人口、社会ガバナンスも重要テーマに
政治顧問らは、経済だけでなく社会全体の発展にかかわる幅広いテーマについても提案しました。
- 科学技術イノベーションの強化
- 農村振興の一層の推進
- 高品質な人口発展を支える制度づくり
- 社会ガバナンス(社会運営)の仕組みの改善
- 人と自然が調和して共生する「美しい中国」づくり
農村振興や人口政策、社会ガバナンスは、中国にとって中長期的な課題です。第15次五カ年計画の段階から、こうしたテーマをどのように制度や投資計画に落とし込むかが注目されます。
五カ年計画とは何か:2026〜2030年の中国像を描く
五カ年計画は、中国が経済・社会の中期的な目標や優先分野を示す重要な国家計画です。現在検討が始まっている第15次五カ年計画は、2026年から2030年までの5年間を対象とします。
今回の議論からは、次のような方向性がうかがえます。
- 内需拡大と消費の底上げを通じた経済成長
- デジタル経済と実体経済の融合による産業高度化
- 科学技術と人材に支えられたイノベーションの重視
- 農村地域を含むバランスの取れた発展
- 環境と調和した持続可能な成長モデル
日本と世界への意味合い:何に注目すべきか
第15次五カ年計画は、今後の中国経済・社会の方向性を示すだけでなく、日本や世界の企業・投資家、政策当局にとっても重要な参考情報となります。
特に、日本の読者にとっては次の点が関心事となりそうです。
- 内需拡大と消費促進がどの分野にチャンスを生むのか
- デジタル経済と実体経済の融合が、製造業やサービス産業の競争環境をどう変えるか
- 環境配慮型の「美しい中国」づくりが、エネルギーや環境関連ビジネスにどのような影響を与えるか
- 人口構造の変化に対応する政策が、医療・教育・都市開発などにどのような需要を生み出すか
第15次五カ年計画の起草作業は、今後も多くの議論と調整を経て進んでいくとみられます。中国がどのような優先順位を掲げるのか、そしてそれがアジアと世界の経済・社会にどう波及していくのかを、引き続き丁寧に追っていく必要があります。
Reference(s):
China's political advisors discuss drafting of the 15th Five-Year Plan
cgtn.com







