パキスタン閣僚、上海協力機構のグリーン開発推進を評価 天津サミットと共鳴 video poster
パキスタンのアーサン・イクバル計画・開発・特別イニシアチブ相が、今年中国・天津で開催された上海協力機構(SCO)サミットのテーマと重なる「グリーン開発」に触れ、SCOの役割を高く評価しました。本記事では、この国際ニュースのポイントを日本語で整理します。
パキスタン閣僚が語ったSCOへの期待
イクバル氏は、中国のCGTN Digitalの記者・沈詩偉(Shen Shiwei)氏のインタビューに応じ、SCOがグリーン開発を進めるうえで重要なプラットフォームになっていると強調しました。
そのうえで、次のように語っています。
「上海協力機構(SCO)の枠組みの下で、パキスタンと加盟国、とりわけ中国との協力をさらに進めたい。その中で、新しい種子の開発や農業の近代化に関する優れた事例から学び、気候変動のリスクや危険を和らげていきたい」と述べました。
天津SCOサミットのテーマ「グリーン開発」との共鳴
イクバル氏の発言は、2025年に天津で開かれたSCOサミットのテーマであるグリーン開発と重なります。サミットでは、環境への負荷を抑えつつ成長を目指すアプローチが重視され、加盟国間の連携強化が打ち出されました。
パキスタン閣僚の評価は、SCOという地域枠組みが、単なる安全保障や経済協力だけでなく、気候変動や持続可能な開発といった地球規模の課題にも対応しようとしていることを示しています。とくに中国との協力に期待を寄せている点は、技術やノウハウを共有しながら、グリーン開発を実務レベルで進めていきたいという意思の表れといえます。
種子開発と農業近代化がカギに
イクバル氏が具体例として挙げたのが、「新しい種子の開発」と「農業の近代化」です。これは、気候変動が深刻化するなかで、食料安全保障と農村経済を守るために欠かせない分野です。
- 干ばつや高温に強い品種など、新しい種子の開発は、気候変動下でも安定した収穫を目指す取り組みにつながります。
- 灌漑(かんがい)技術やスマート農業など、農業の近代化は、水やエネルギーの無駄を減らし、環境負荷を抑える効果が期待されます。
- こうした技術や「ベストプラクティス(優良事例)」を加盟国間で共有することで、各国の農業がより強くしなやかになっていくことが見込まれます。
イクバル氏は、SCOを通じた協力によって、こうした分野の知見をパキスタンが学び取り、同時に他国とも分かち合っていくことに期待を示しました。
なぜこの発言がいま重要なのか
2025年現在、気候変動の影響は洪水や干ばつ、異常気象として各地で現れています。農業や食料供給への打撃は、社会の安定にも直結する問題です。そのなかで、地域の枠組みであるSCOが「グリーン開発」を掲げ、具体的な協力の方向性として農業や種子開発を位置づけている点は見逃せません。
今回のパキスタン閣僚の発言は、
- 国際協力の現場で、グリーン開発が「抽象的なスローガン」ではなく、種子や農業技術といった具体的なテーマとして議論されていること
- 中国とパキスタンを含む加盟国が、気候変動リスクに共同で向き合おうとしていること
を示しています。
国際ニュースを追う日本の読者にとっても、気候変動と農業、そして地域協力の関係を考えるヒントになる動きだと言えるでしょう。今後、SCOの枠組みでどのようなプロジェクトが具体化していくのか、引き続き注目が集まりそうです。
Reference(s):
Pakistani minister praises SCO for advancing green development
cgtn.com








