天津のリズム:2025年SCOサミットと京韻大鼓の文化旅 video poster
2025年8月31日から9月1日にかけて、中国北部の都市・天津で上海協力機構(SCO)サミットが開催されました。その会場を彩ったのが、天津ゆかりの伝統芸能である京韻大鼓(jingyun dagu、北京の太鼓語り)です。国際ニュースの舞台裏で響いた天津のリズムを手がかりに、この街の文化をたどってみます。
2025年SCOサミットの舞台になった天津
2025年のSCOサミットの開催地となった天津は、中国北部に位置する都市です。豊かな文化遺産と、美しい海辺の景観をあわせ持つ街として知られています。
今回のサミットでは、各国の代表が集う国際舞台に、開催地・天津ならではの表現として京韻大鼓が登場しました。外交や安全保障といった硬いテーマが並ぶ会議の合間に、土地の文化を紹介する時間が組み込まれることで、都市の表情がふっと立ち上がってきます。
京韻大鼓とはどんな芸能か
京韻大鼓は、英語で説明されるときには Beijing drum storytelling と呼ばれることがあります。その名の通り、太鼓のリズムに合わせて物語を語るスタイルの芸です。
イメージしやすく言えば、
- 打ち鳴らされる太鼓のリズム
- ことばの抑揚や節回し
- 物語や情景を描く語り
といった要素が一体となった伝統的なパフォーマンスだと言えます。天津の京韻大鼓は、こうした北京ゆかりの太鼓語りの世界に、地元の空気感を重ね合わせた表現でもあります。
天津の京韻大鼓がサミットで果たした役割
今回のSCOサミットでは、天津の京韻大鼓の芸人が招かれ、各国の参加者の前で演じる機会が設けられました。主催側にとっても、観客にとっても、その舞台は特別な意味を持つ時間だったはずです。
京韻大鼓のリズムは、天津という都市そのものを紹介するための、もう一つのことばのような役割を担います。
- 軽快な拍子からは、港町らしい開放感
- ゆるやかな語りからは、街の歴史や人々の日常
- 声の響きからは、北の都市ならではの空気
こうした印象が重なり合いながら、会場に集まった人々は、短い時間のうちに天津を音で旅するような体験をしたのではないでしょうか。
音楽でめぐる天津の文化と風景
天津は、豊かな文化遺産と美しい海辺の景観をあわせ持つ都市だとされています。京韻大鼓の舞台は、その二つをひとつの表現に凝縮したような存在でもあります。
例えば、
- 太鼓の低い響きに、海辺の広がりを感じる
- 語りの細やかな抑揚に、路地や市場のにぎわいを重ねてみる
- リズムの緩急に、都市の歴史と今が交差する瞬間を想像する
そんなふうに耳を傾けてみると、一つの演目がそのまま天津という都市の縮図のように思えてきます。地図やデータだけではつかみきれない街の個性が、音の手触りとして伝わってくるのです。
国際ニュースを文化から読み解く視点
SCOサミットというと、安全保障や経済協力といった大きなテーマにどうしても目が向きがちです。しかし、その舞台裏で選ばれた一つ一つの文化プログラムにも、開催都市と地域の姿がにじみ出ます。
天津の京韻大鼓は、
- 開催地のアイデンティティを伝える
- 参加者同士が出会う共通の話題をつくる
- 国際会議の硬さをやわらげる
といった役割を静かに果たしていると言えます。ニュースを追うとき、合意文書や声明だけでなく、こうした文化の場面にも目を向けてみると、都市や地域への理解が一段深まります。
画面越しに楽しむ天津への小さな旅
たとえ天津に足を運ぶことができなくても、京韻大鼓というキーワードから、北中国の港町を思い浮かべてみることはできます。耳を澄ませるような気持ちで想像してみると、海風とともに響く太鼓の音や、語り手の声が、少し身近に感じられるかもしれません。
国際ニュースを読む私たちにとって、天津の京韻大鼓は、世界とつながるためのもう一つの入り口です。外交や安全保障の議論とあわせて、こうした文化のリズムにも目と耳を向けてみることが、ニュースとの新しい付き合い方につながっていきます。
Reference(s):
cgtn.com








