国連中心の国際秩序を守る:中国・習近平主席の主要発言
2025年は、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利、そして国連創設から80年という節目の年です。この国際ニュースで中国の習近平国家主席は、国連を中心とする国際秩序を守る決意を、改めて世界に向けて示しました。
80周年の節目と「戦後国際秩序」
2025年は、戦後80年と国連創設80年が重なる年でもあります。中国はこの節目を、戦後に形づくられた国際秩序の意義を見直すタイミングと位置づけています。
習近平国家主席は、戦後に築かれた国際秩序を「断固として守る」と繰り返し呼びかけるとともに、「国際的な公平と正義を揺るぎなく守る」必要性を強調してきました。こうしたメッセージは、現在の不確実な国際情勢の中で、中国がどのような役割を果たそうとしているのかを示すものといえます。
7月・北京での演説:国連と国際法を軸に
その具体的な姿勢がはっきりと示されたのが、2025年7月下旬、北京で16人の新任大使から信任状を受け取った後に行われた演説です。新しい駐中国大使を前に、習近平主席は中国外交の基本的な立場を説明しました。
この演説で習近平主席は、おおむね次のように述べました。中国は、国連を中心とする国際システムと、国際法に支えられた国際秩序を断固として守るために、すべての国々と協力する用意がある——。国連と国際法を重ねて強調することで、戦後につくられた枠組みの維持こそが、現在と将来の国際社会の安定につながるという考え方を示した形です。
習近平主席が繰り返し訴える三つのポイント
習近平主席の発言を整理すると、中国が掲げるポイントは、大きく次の三つにまとめられます。
- 戦後国際秩序を「断固として守る」こと
- 国際的な「公平と正義」を「揺るぎなく守る」こと
- 国連を中心とした国際システムと、国際法に基づく秩序を重視すること
1. 戦後国際秩序の維持
戦後の国際秩序とは、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利を経て、国連を軸として整えられてきた国際社会のルールや枠組みを指します。2025年は、この「戦後」という時間の長さが改めて意識される年です。
習近平主席は、その秩序を「断固として守る」と呼びかけることで、既存の枠組みを基盤にしながら、国際社会の安定と予測可能性を保つことの重要性を訴えていると見ることができます。
2. 公平と正義の防衛
「国際的な公平と正義」という表現は、習近平主席の発言の中で繰り返し登場します。すべての国が対等に扱われ、国際ルールが一部の国だけでなく国際社会全体の利益に資するものであるべきだ、という考え方を示すものです。
中国は、自らがその公平と正義を「揺るぎなく守る」と位置づけることで、国際社会における責任ある大国としての役割を強調しています。
3. 国連と国際法を中心にした協調
習近平主席が特に強調しているのが、「国連を中心とする国際システム」と「国際法に基づく国際秩序」です。7月の演説でも、中国はすべての国々と協力しながら、この枠組みを守っていく姿勢を明確にしました。
ここで前面に出されているのは、多国間協調を通じてルールを守っていくという考え方です。特定の国同士の関係にとどまらず、国連という場を活用しながら、多くの国が関わる形で国際秩序を支えていく姿勢を打ち出しているといえます。
日本の読者にとっての意味
では、日本の読者にとって、この一連の発言はどのような意味を持つのでしょうか。同じアジアの一員であり、国連の加盟国でもある日本にとって、中国が「国連中心の国際秩序」や「公平と正義」を前面に出すメッセージは、今後の外交や安全保障、経済協力を考えるうえで無視できない要素です。
- 国連中心の国際秩序をどのように評価し、支えていくのか
- アジアの一員として、中国を含む各国とどのような形で協力できるのか
- 「公平と正義」という価値を、日々の国際ニュースの中にどう見いだすのか
こうした問いを意識しながら、習近平主席を含む各国指導者の発言を追っていくことで、ニュースの一つひとつが、自分の暮らしや将来の選択とどうつながっているのかが見えやすくなります。
これからの議論に向けて
戦後80年と国連創設80年を迎えた2025年は、国際秩序のあり方を改めて考えるうえで、象徴的な年だといえます。習近平国家主席の発言は、その議論の中で、中国がどのような立場をとりたいのかを示すものです。
国際ニュースを日本語で追う私たちにとっても、「国連」「国際法」「公平と正義」といったキーワードを手がかりに、世界の動きを自分の言葉で整理していくことが求められています。今回のメッセージを一つの材料として、これからの議論を考えるきっかけにしてみてください。
Reference(s):
President Xi Jinping's key quotes on China safeguarding world order
cgtn.com








